【命名】新型車ロータス・エミーラ タイプ131の正式名 最後の内燃機モデルに

公開 : 2021.04.27 20:30  更新 : 2021.10.29 10:37

「タイプ131」と呼ばれたロータスの新型車の正式名は「エミーラ」に。最後の内燃機モデルで、複数用意されます。

エミーラロータス最後の内燃機モデル

editor:Taro Ueno(上野太朗)

4月27日、ロータスが公開したグローバルカンファレンス「Driving Tomorrow」の中で興味深い発表があった。

これまで「タイプ131」というコードネームで呼ばれていた新型車の正式なモデルネームが発表されたのである。

ロータス・エミーラ(2021年)
ロータス・エミーラ(2021年)    ロータス

それはロータスの伝統に則りアルファベットEからはじまる、Emira(エミーラ)である。

Emiraとは「司令官」や「リーダー」を意味する古代言語だ。

ロータスは今回の発表に先がけてSNSにアップしたティザーフィルムの中で、流れる道路のセンターラインにモールス信号を仕込み、エミーラの名前を暗示していた。

エミーラの詳細は今年7月6日にロータスの本拠地であるヘセルにおいてワールドプレミアされることが決定している。

これに引き続き、7月8日~11日まで開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに登場することになっているので、ここではエミーラの走行シーンを目にすることができるかもしれない。

ちなみにエミーラは、彼らにとって燃焼エンジンを搭載した最後のモデルになるという。ロータス社の今後を占ううえでも重要なモデルといえるだろう。

エヴァイヤの薫陶受けたスタイリング

デザイナーのラッセル・カーによれば、エミーラのスタイリングにはBEVのハイパーカーであるEvija(エヴァイヤ)で構築された新しいデザイン言語が使われているという。

エアロダイナミクスはエヴァイヤのコンセプトをエミーラのクラスに合うように再解釈したものとなっている。

デザイナーのラッセル・カー(写真左)
デザイナーのラッセル・カー(写真左)    ロータス

エミーラのデザインに関して採用された手法はCADや5軸のフライス盤によって削り出されたクレイモデルといった従来のものだけではない。

フルスクリーンのプロジェクションやVRの技術も導入されているのである。

デザイナーが設計用のシートに腰掛け、ヘッドセットを装着することで、後方視界や室内の居住性を確認するなど、実際にクルマの中にいるような感覚でデザインできるのだ。

この全く新しいデザイン手法はコロナ禍でロックダウンされた状況下でも有効だったという。

デザイナーたちは自宅にいながら世界中の仲間と電子的にコミュニケーションを取りあってエミーラのデザインの微調整を繰り返し、完成までこぎつけたのである。

こうして完成したエミーラはひと目でロータスと認識できる伝統的な雰囲気と、目新しさを含んだものに仕上がっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。

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