【生産に影響続く】半導体不足 自動車メーカーの対応は? 一部モデルで仕様変更も
公開 : 2021.04.28 06:25
テスラ
テスラも半導体不足の影響を受けており、CEOのイーロン・マスクは「テスラでは、これまでに経験したことのないような困難なサプライチェーンの課題がある」と認めている。
しかし、同社の第1四半期の利益が3億1500万ポンド(474億円)に達するとともに、同期の自動車販売台数が過去最高を記録したことを受けて、マスクは「その特別な問題」は収まったと述べた。
2月に不特定の「部品不足」のためにカリフォルニア州フリーモントでの生産を2日間停止したにもかかわらず、2021年の最初の3か月間で記録的な18万4400台を納車している。
テスラがどのようにして部品不足の影響を最小限に抑えることができたのか、完全には明らかになっていないが、マスクは先日、SNSで「重要な部品を提供してくれたテスラのサプライヤーに感謝」と投稿しており、供給体制が確立されていると思われる。
フォーブス誌が報じたように、同社は限られた半導体の供給を量産車であるモデル3とモデルYに振り向けることもできたようで、モデルSとモデルXの納車はすべてディーラーの在庫から行われている。
フォルクスワーゲン
フォルクスワーゲン・グループは、半導体不足による第2四半期の生産への影響が、第1四半期よりも深刻になると予想している。
グループ傘下のセアトブランドのウェイン・グリフィスCEOは、フィナンシャル・タイムズ(FT)紙に対して次のように述べている。
「サプライヤーやフォルクスワーゲン・グループ内から、第2四半期にはかなりの困難に直面する必要があり、おそらく第1四半期よりも難しい課題であると言われています」
正確な予測は明らかにされていないが、グループは以前、今期は10万台の生産不足を見込んでいると述べていた。FT紙によると、グループは今年後半の落ち込みを補うために必要な生産能力がないと見ているようだ。
グリフィスは同紙に対し、セアトのマルトレル工場での生産は現在「余裕がない状態」で行われており、どのモデルを生産するかはすべて供給に基づいて行われていると述べている。