【いすゞ・ジェミニにも展開】ヴォグゾール・ビバ(オペル・カデット) 英国版クラシック・ガイド 前編
公開 : 2021.05.15 07:05 更新 : 2022.08.08 07:31
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「ヴォグゾール・ビバはずっと前から好きでした。初めてのマイカーはビバのHB。40年ほど前です」。と話すのは、今回取材した赤いビバHBのオーナー、クリス・スワロー。
「1966年式でしたが、時代を先取りしていました。12年前にビバHBのGTを発見し、レストアしました。この赤いSL 90はオーナーになってから6年くらい。レストアが終わったばかりです」
「自宅で全塗装をしたのですが、思ったより上手に仕上がりましたね。フェンダーパネルは入手が難しく、保護のためにプラスティック製のインナーライナーを追加しています」
「部品は出てきにくく、特にSLグレードの内装トリムは見つかりません。シートの状態が悪かったので、ヴォグゾール系のクルマということでオペル・アストラのものに載せ替えました。現代的で快適です」
「ビバHCも所有しています。1256ccのデラックスで、近所の移動用に乗っています。サビが進んでいますが、ラットルックということでそのまま。修理にコストをかけても、そこまでの価値は見込めないので」
「GTの方は、オーバードライブ付きのMTと2.3Lエンジンに載せ替えました。とても良く走りますよ」
英国で掘り出し物を発見
ヴォグゾール・ビバHB 1600 SL
登録:1970年 走行:13万6700km 価格:3250ポンド(48万円)
英国で現存する4ドアのHB 1600 SLは2台しかないようだが、その1台。いかに貴重かがわかる。売り手によれば、走りながらレストアを続けてきたということで、基本的に状態は良さそう。
ドアの下部やリアガラスの付け根付近に塗装の浮きが見られるが、構造はしっかりしているという。ウルフレース社製の13インチ・アルミホイールを履き、見た目も良い。ダンパーは交換してあり、クラッチやブレーキのオーバーホールも近年実施済み。
ヴォグゾール・ビバHB SL
登録:1970年 走行:5万6300km 価格:4150ポンド(62万円)
とにかく状態の良いビバを探しているのなら、この2ドアのSLは一見の価値がありそうだ。ベースの1.2Lエンジンを搭載し、メンテナンス記録もしっかり残っている。
オルタネーターやクラッチ、マフラーの交換のほか、全塗装も2017年に実施済み。レアな初期の登録時からのナンバーを付け、予備の部品取り車も付いているという。
中古車購入時の注意点などは後編にて。