【詳細データテスト】BMW M4 文句なしのエンジン 卓越したシャシー ルックスだけが問題
公開 : 2021.05.01 20:25 更新 : 2021.05.05 07:44
BMWを代表するパフォーマンスカー、M4の最新型は、期待に違わぬものでした。秀逸なエンジン、精確なハンドリング、安定感が高いのに振り回せもするシャシー。快適性も及第点。ルックスだけは賛否が分かれそうですが。
もくじ
ーはじめに
ー意匠と技術 ★★★★★★☆☆☆☆
ー内装 ★★★★★★★★☆☆
ー走り ★★★★★★★★★☆
ー使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
ー操舵/安定性 ★★★★★★★★★★
ー快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
ー購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
ースペック
ー結論 ★★★★★★★★☆☆
はじめに
Mディヴィジョンにおいて、これをM4と銘打たれたパフォーマンスクーペの2代目とみるか、もっと歴史的な意義のあるモデルの実質的な6代目とみるかはともかく、世界中のエンスージアストや走り志向のドライバーが、BMWの新型M4コンペティションを待ち望んでいたことだけは間違いないだろう。
形式的にみれば、M4は1986年にホモロゲーションスペシャルとして誕生した初代M3のレガシーを継承するものだ。また、最近のBMWの多くがそうであるように、スタイリングは賛否分かれるところだが、語るべきことはそれ以外にも多くある。
このクラスのドライバーズカーが、称賛を集めたかつてのM3が数十年にわたりそうだったように、高回転型の自然吸気エンジンを積んでいた時代は終わった。しかし、しかし、今のところMモデルの電動化は果たされていない。では、M4コンペティションはどのようなメカニズム構成なのか。
それでも、なにも変化がないというわけではない。G82こと新型M4は、新たなエンジンを積んでいる。自然吸気V8というわけにはいかなかったが、2015年に登場したハードコアなM4 GTSを上回るパワーと、より扱いやすいトルクを発揮する。
ドライブトレインも、以前のコンパクトなMモデルとは異なっており、後輪駆動のMT仕様も用意されるが、これまで慣れ親しんだ技術的なテンプレートとは大きな違いがある。8速ギアボックスはトルコンATで、xドライブこと4WDも年内にはラインナップに加わる。
FRでも4WDでも、0−100km/h加速タイムは4秒を切る。しかし、古典的なMモデルにあったような走りの魅力は、果たしてそこにあるのだろうか。それを確かめていきたい。