【ジープで車中泊】ワイルドだぞ ラングラー(JK)のポップアップルーフを市販化

公開 : 2021.05.04 06:45  更新 : 2021.10.11 10:56

先代ジープ・ラングラー用「ポップアップ・ルーフ」が登場。改造なしで取付けられる逸品。車内泊が好きなアウトドア派には見逃せません。

トリップトップ(Trip Top)とは

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

ミリタリー4WDビークルの伝統を受け継ぐジープラングラーは、本格オフロードカーのパフォーマンスに加え、唯一無二の独自性を保ちながら進化してきた。

日本でもそのオリジナリティが支持され、ジープのなかで最も高い人気を博している。

先代ラングラー・アンリミテッド用ポップアップ・ルーフ「トリップトップ」を装着した車両が2台、ジャパンキャンピングカーショー2021に展示された。
先代ラングラー・アンリミテッド用ポップアップ・ルーフ「トリップトップ」を装着した車両が2台、ジャパンキャンピングカーショー2021に展示された。    上野和秀

そこで、先代となるJK世代のラングラー用に、アールブイランド社が、ポップアップルーフ「トリップトップ」を開発した。

ジャパンキャンピングカーショー2021の同社ブースで披露されたのが、今回の市販品。車体側の加工は一切必要なく、ボルトオンで取付けられることが特徴。

「トリップトップ」のルーフとベース部分はFRP製で、ラングラー・アンリミテッドのルーフにかぶせる構造なのだ。

製品はゲルコート状態で販売されるが、ボディと同色にペイント(オプション)すれば一体感のある自然なプロポーションとなる。

2100mm×1140mmの空間

ポップアップルーフを展開すると、前方には視界一杯にパノラマビューが広がる。

ルーフ上には、大人2人が楽に横になれ、くつろげる空間を確保。数値で見ると、その広さは前後に2100mm、幅が1140mm。高さは、最も高くなる前端部で1070mmに達する。

運転席の上方を見上げたところ。ポップアップ・ルーフの内部も撮影することができた。
運転席の上方を見上げたところ。ポップアップ・ルーフの内部も撮影することができた。    上野和秀

ルーフを跳ね上げてできた空間の前面と、側面の前寄り半分はメッシュ仕立てとされ、解放感と通気性は申し分ない。

もちろんシェードも備わり、就寝時はジッパーで簡単に閉めることができる。

ポップアップルーフ部分のフロアは、4分割されたマットレスを兼ねるボードで構成。運転席上は左右で2分割されているので、キャビンからスムースに乗り込める。

カタログ・モデル 9月発売へ

デイリーユースでも活躍するラングラーだからこそ、日常にも溶け込む自然なデザインを意識して設計したという。

そのおかげで格納時は、屋根の上にポップアップ・ユニットが付いていることを感じさせないまとまりを見せる。

「ラングラーのデザインを崩したくなかった」とスタッフの方が語るように、ポップアップ格納時でも違和感のないプロポーションに仕上がっている。
「ラングラーのデザインを崩したくなかった」とスタッフの方が語るように、ポップアップ格納時でも違和感のないプロポーションに仕上がっている。    上野和秀

10セット限定の「トリップトップ・ファーストエディション」だったが、ジャパンキャンピングカーショー2021の会期中に完売となってしまった。

しかし心配は無用だ。

カタログ・モデルの発売が、9月に予定されている。その価格は、96万8000円となる。

ジープ・ラングラーの行動範囲と実用性をキャンプシーンのために広げてくれる「トリップトップ」。アウトドア愛好家のみならず、車中泊をする方にも見逃せないポップアップ・ルーフ・キットとなるだろう。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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