【ブランドイメージを再構築】ヒュンダイ・アイオニック5 試作車へ試乗 純EVの個性 前編
公開 : 2021.05.12 08:25 更新 : 2022.02.07 12:19
デザイン部門に巨費を投じた成果
256立法ピクセルの解像度を持つというLEDマトリックス・ヘッドライトが精悍な目つきで、ボディ各部には折り紙のように直線的なエッジが走る。2019年のフランクフルト・モーターショーで見た、コンセプトカーを思い出させる。
ドアハンドルはボディと一体のフラッシュタイプ。リアハッチ上部のスポイラーは、空気が流れる切れ目の入ったウイングタイプ。ルーフには一面ソーラーパネルが並び、電装系の電力を補助するだけでなく、特定条件では駆動用バッテリーの充電もできる。
シンプルでありながら、ディティールまで見事に作り込まれている。思わずじっくり観察したくなってしまう。ヒュンダイはデザイン部門に多額の投資を行ってきたが、その成果が表れたといえる。
2006年には、アウディに在籍していたデザイナーのペーター・シュライヤーを招聘し、ブランド変革を推進。2015年にはランボルギーニのデザイナーだったルク・ドンカーヴォルケを雇い、新モデル開発に携わらせている。
目を奪われるボディの内側は、どちらかといえば普通。アイオニック5は四輪駆動と後輪駆動が選べ、バッテリー容量は2段階が用意される。
今回試乗したプロトタイプは、トップグレードに相当するもの。前後に1基づつ、2基の駆動用モーターで最高出力306psを発揮し、バッテリー容量は72.6kWh。航続距離は410kmがうたわれている。
この続きは後編にて。