【2大耐久レースに】ポルシェ、ペンスキーと提携発表 WEC&IMSA参戦で 2023年
公開 : 2021.05.06 07:25 更新 : 2022.11.01 08:47
2023年からポルシェ・ペンスキー・モータースポーツがWECとIMSAに新型LMDhマシンを投入します。
WEC復活を果たすポルシェ
ポルシェは、2023年にWEC(世界耐久選手権)に復帰するため、米国のレーシングチームであるペンスキーと提携を結んだ。
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの名のもとに、米国で最も成功し、最も名を馳せているチームがポルシェを代表して、LMDhハイパーカーのファクトリーエントリーを行う。
同チームは、ル・マン24時間レースをはじめとするWECと、デイトナ24時間やセブリング12時間などを含む北米IMSAスポーツカー選手権の2つに参戦する予定だ。
ポルシェとペンスキーの協力関係の歴史は、917/10や917/30がカナダ・アメリカン・チャレンジカップ(Can-Am)を席巻した1970年代初頭にまで遡る。
最近では、2006年から2008年にかけてのアメリカン・ル・マン・シリーズにおいて、ポルシェRSスパイダーLMP2で複数のタイトルを獲得。2008年のセブリングを含め、数多くの総合優勝を果たしている。
ポルシェのオリバー・ブルーメ会長は、次のように述べている。
「チーム・ペンスキーにこのパートナーシップを結んでもらえたことを嬉しく思います」
「ポルシェ・モータースポーツの歴史上初めて、当社は世界の2大耐久シリーズに参戦するグローバルチームを持つことになります」
「そのために、わたし達は大西洋の両側にチームの拠点を設置します。これにより、例えばル・マン、デイトナ、セブリングでの総合優勝に必要な最適な体制を整えることができます」
ル・マン初優勝目指すペンスキー
また、ポルシェは、早ければ2023年からプライベーターにカスタマーカーを供給することを明らかにしている。
研究開発部門の取締役であるミヒャエル・シュタイナーは、「わたし達の目的は、LMDhプロトタイプで新時代を支え、形作ることです。合計4台のファクトリーカーだけでなく、カスタマーチームにも期待しています」と述べた。
「新しいLMDhマシンは、早ければ2023年シーズンから両シリーズのカスタマーカーとしても参戦します。これらのパートナーチームには、当社が全面的にサポートを行います。ファクトリーでの取り組みから得られた知見は、すべて彼らと共有されます」
ポルシェは、1970年に917で初優勝して以来、24時間レースで通算19回の優勝を果たしており、ル・マンで最も成功しているメーカーと言えるだろう。
しかし、インディアナポリス500で18回の優勝を記録しているペンスキーは、インディカー、ナスカー、スポーツカーレース、さらにはF1に至るまでの長い勝利記録の中に、ル・マンでの優勝は含まれていない。
ポルシェ・モータースポーツの責任者であるフリッツ・エンツィンガーは、次のコメントを発表している。
「ポルシェとペンスキーは、成功の実績を共有しています。このパートナーシップは、2006年から2008年にかけて、当時のアメリカン・ル・マン・シリーズに大きな影響を与えました」
「チーム・ペンスキーは、モータースポーツ界で類を見ないサクセスストーリーで名を馳せてきました。しかし、これまでの長い勝利のリストの中に、ル・マンの名前はありませんでした。2023年、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツがこの勝利を記録することを願っています。そうすれば、ポルシェがラ・サルトで20回目の総合優勝を果たすことになり、夢が叶うのです」