ホンダ・インサイト1.3 IMA HS

公開 : 2012.05.25 14:43  更新 : 2017.05.29 19:10

■どんなクルマ?

2009年に発売が開始された2代目インサイトは、世界で最も安いハイブリッド・モデルであり、それはトヨタプリウスよりも数千ポンド安い価格が付けられていた。

2012年モデルのインサイトは、2回目のフェイスリフトとなる。それは、サスペンションとインテリアの変更に加え、CO2排出量がついに100g/kmを切るという最も大きな修正が行われた。これによって、インサイト、英国においては自動車税が免除さえることとなったのである。

■どんな感じ?

フロントは、ブルーに輝くヘッドランプが、これもブルーにペイントされたグリルでつながれるという変更を受けた。また、LEDのランニングライトも追加されている。リアは、薄いクロスバーと分割されたリア・スポイラー、そして小さくなったリア・ワイパー・モーターが視界の改善を手助けしている。

1.3リッターのガソリン・エンジンとCVTに直接繋がれる13bhpのモーターがハイブリッド・システムの中核を成す。モーターのパワーは些か頼りなく、エンジンを高回転に保っていても助けられるレベルではない。

IMAの穏やかなハイブリッド・システムは、モーターだけでの作動を許さないので、エンジンの低速トルクの助けもあって街中では活発な印象を受ける。エコ・モードでは、停止している間はエンジンもカットオフされるが、リスタートは、モーターを使わなのでスムーズだ。

サスペンションが見直されたのにもかかわらず、インサイトの乗り心地は固く、高速でふらつくことがあった。しかし、街中ではダンピングのよく効いた足回りで、ステアリングはややオーバーアシストのきらいがあるが、気持ちの良い乗り心地を味あわせてくれる。シビック・スタイルのホイールも高いグリップをもたらしてくれた。

広い室内は相変わらずプラスティッキーだが、以前よりはクオリティは上がっており、デザイン自体は美しくまとめられている。但し、シートはあまりにフラットすぎ、しかも速度があがると騒々しい。

概して、インサイトは、全体的にはファミリー・ハッチバックというよりもスーパーミニが大きくなったクルマという印象を受けた。

■「買い」か?

ホンダは800,000台のハイブリッドカーを今までに販売してきた。しかもその1/4は昨年の販売という。しかし、その一方で、トヨタは3,000,000台の販売を記録している。しかも、この夏には、新しいヤリス・ハイブリッドが販売される。ことはホンダにとっては由々しき事態かもしれない。

ホンダ・インサイトはベストなクルマではない。しかし、ベターな選択肢ではあることは間違いない。

(リチャード・オーコック)

ホンダ・インサイト1.3 IMA HS

価格 20,335ポンド(254万円)
最高速度 181km/h
0-100km/h加速 12.5秒
燃費 23.3km/l
Co2排出量 99g/km
乾燥重量 1240kg
エンジン 4気筒1338ccガソリン+モーター
最高出力 87bhp/5800rpm+13bhp
最大トルク 12.3kg-m/4500rpm+7.3kg-m
ギアボックス CVT

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