【最高出力330ps以上】フォルクスワーゲン 新型コンセプト「ID.X」公開 出力向上と軽量化実現
公開 : 2021.05.21 06:05
EVのID.3をベースにしたコンセプトモデルが登場しました。0-100km/h加速は5.3秒とのこと。
ID.3の高性能4輪駆動モデル
フォルクスワーゲンのCEOであるラルフ・ブランドシュテッターは、自身のSNSアカウントで、新しいコンセプトカー「ID.X」を公開した。
投稿された画像からはほとんどわからないが、明らかに電動ハッチバックのID.3をパフォーマンス仕様にしたものであり、特徴的なグレーとグリーンのカラーリング、ロープロファイルタイヤを装着した大径のアロイホイール、アラカンターラを使ったスポーツシートなどが目を引く。
ブランドシュテッターが明らかにした限定的な情報によると、既存のID.3の全バリエーションよりも大幅な性能アップが約束されている。最高出力は334psで、これは現在販売されている最もパワフルな仕様よりも130ps多いだけでなく、SUVのID.4 GTXより27ps多い数値となっている。
現行のID.3は後輪駆動のみだが、ID.Xは、ID.4 GTXと同じ4輪駆動システムを採用している。ID.3サイズのMEBアーキテクチャーでは搭載できないと考えられていたシステムだが、このコンセプトでは座席や収納スペースを妥協しているかどうかは不明だ。
また、標準のID.3に比べて200kgの軽量化が図られているそうだが、その詳細は明らかにされていない。
ゴルフRのドリフトモードも搭載
ブランドシュテッターは、テストドライブの結果として静止状態から100km/hまで5.3秒で到達できたことや、新型ゴルフRに搭載されているドリフトモードを備えていることを明らかにした。
同氏によると、ID.Xは生産される予定はないものの、フォルクスワーゲンはこのプロジェクトから「多くのアイデアを取り入れる」とされている。これは、ID.4 GTXの開発に取り組んだエンジニアが「高性能なEVを開発することの楽しさを発見したので、彼らに任せることにした」ために生まれたものだという。
フォルクスワーゲンのR部門は現在、初のEVとしてID.3のRモデルを開発しており、2024年の市場投入を目指している。
開発責任者であるフランク・ヴェルシュは以前、ID.3も4輪駆動システムを搭載できるものの、「第1世代」では実現することはないだろうとAUTOCARに語っている。また、Rモデルには、大幅なパワーアップと4輪駆動が必須であるとしている。