ヴォグゾール・モッカ・テックライン1.4ターボ
公開 : 2014.02.25 21:20 更新 : 2017.05.29 18:29
■どんなクルマ?
誰もがディーゼルのトルクフルな牽引力を必要としているわけではない。また、その燃費のために誰もがディーゼルを選ぶわけでもない。そういった人のために、ヴォグゾールはモッカに1.4ℓガソリン・ターボ・エンジンを積んだFWDモデルを用意しているのだ。
FWDモデルは、同じスペックの4WDモデルに比べて£1,540(26万円)も安い上に、燃費も15.6km/ℓから16.7km/ℓに向上し、CO2排出量も149g/kmから139g/kmに減っている。そのため僅かではあるが英国では道路税が年間£15(2,500円)ほど安くなるというオマケもついてくる。
今回試乗したテックライン・トリムは、必要にして十分な装備もされていた。標準としてナビゲーション、パワー・ウインドー、DABラジオ、USBおよびブルートゥース接続、クルーズ・コントロール、デュアル・エアコン、オート・ライト、オート・ワイパー、そしてパーキング・センサーが装備される。
■どんな感じ?
経済性は異なるが、モッカ4×4の1.4ターボ・モデルと基本的には同一だ。太いローエンド・トルクを持ち、レスポンスもよいが、高い速度では張り詰めたサウンドを奏でる。しかし、4000rpmを超える前にシフトしてしまえば、そのノイズも気にならない。
激しい路面状況やアグレッシブなドライブをしなければ、4×4なのかFWDなのかの区別はつかないだろう。その乗り心地やドライブ・フィーリングは、安価なSUVとしては許容できる範囲のもので、大きな問題はない。唯一の不満は、プラスティック製のクラッチ・ペダルが奏でるキーキーとしたサウンドだが、この問題は簡単に解決するものと思われる。
それ以外についてはヴォクゾール・モッカは、本当によく出来たクルマと言える。大人4人が座るのに充分なサイズのシート、大きなブート・スペース、そして優雅で気持ちのよいキャビンなどが与えられる。
スマートなインテリアは興奮させるようなものは何もないが、実用的な配列がされている。
ロード・テストにおけるモッカの平均燃費は13.1km/ℓであったが、多少の努力を払えば14km/ℓ台はそう難しいことではないだろう。また、その燃費は十二分に許容範囲である。
また、ヴォグゾールがモッカに付帯する100,000マイル(16万km)保証も、大きな魅力だ。ランニング・コストを可能な限り安く抑えることができるからだ。
■「買い」か?
スコダ・イエティは、このモッカよりも£119(2万円)ほど安い。しかし、スコダの保証はヴォグゾール程長くないし、燃費も悪く、しかもDABラジオやナビゲーションを装備していない。装備のきちんと揃った実用的で落ち着いたSUVを望むのであれば、このヴォクゾール・モッカは非常に良い選択となるだろう。
(ルイス・キングストン)
ヴォグゾール・モッカ・テックライン1.4ターボ
価格 | £16,719(285万円) |
最高速度 | 195km/h |
0-100km/h加速 | 9.9秒 |
燃費 | 16.7km/ℓ |
CO2排出量 | 139g/km |
乾燥重量 | 1394kg |
エンジン | 直列4気筒1364ccターボ |
最高出力 | 138bhp/4900-6000rpm |
最大トルク | 20.5kg-m/4900rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |