【完成度上位のPHEV SUV】ランドローバー・ディスカバリー・スポーツP300eへ試乗

公開 : 2021.06.01 08:25  更新 : 2021.07.27 14:50

スマホのようにわかりやすいタッチモニター

バッテリーが満充電であれば、最長で69kmを電気モーターだけで走行できる。この数値は、現在のSUVのPHEVとして平均より良い数字。ただし、バッテリーが荷室の床下にも敷かれるため、P300eでは3列目のシートは指定できない。

2列目のシートは広々。大家族でない限り、実用性の影響は最小限に留められるだろう。

ランドローバー・ディスカバリー・スポーツP300e(英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー・スポーツP300e(英国仕様)

インテリアはプレミアムな質感に仕立ててあり、とても居心地が良い。シャープな表示のタッチモニターからは、新鮮さを感じる。内装に用いられている素材も、価格に相応しいだけの高級感がある。

ピヴィ・プロと呼ばれるインフォテインメント・システムは動作が速く、無線通信でのアップデートにも対応。ホーム画面はユーザーがカスタマイズでき、頻繁に使う機能を前面に並べることもできる。

モニターに触れて、ピンチやスワイプといった画面操作も可能。スマートフォンに慣れている人なら、数分あれば充分に使いこなせるようになるはず。

グラフィックはスタイリッシュで、理解が簡単で操作もしやすく、スイッチ類の代替としてバランスの良いシステムだと思う。モニターのサイズは10インチ。緩やかにカーブしているのも特徴だ。

筆者としては、モニターは少しドライバーの方に傾いていてもいいとは思う。エアコンの操作系は、完全にスイッチベースのアナログなインターフェイスが望ましい。運転中に送風位置を変えたい場合など、視線をそらす時間が最短で済む。

SUVのPHEVとして完成度は上位に入る

最新のインフォテインメント・システムを獲得した、PHEVのディスカバリー・スポーツ。静かで優しい乗り心地のシャシーと、しっかりした手応えのステアリング、良好なランニングコストなどが相乗し、このクラスでの完成度は上位に入る。

SUVのPHEVの人気は上昇中。価格は安くはないものの、少し下のトリムグレードを選択すれば、試乗車より数千ポンド(数十万円)は抑えることも可能だ。PHEVのメリットを活かした乗り方をすれば、充足感はより高まるだろう。

ランドローバー・ディスカバリー・スポーツP300e(英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー・スポーツP300e(英国仕様)

ランドローバー・ディスカバリー・スポーツP300e(英国仕様)のスペック

英国価格:5万1895ポンド(778万円)
全長:4597mm
全幅:1920mm
全高:1727mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:6.6秒
燃費:62.1km/L
CO2排出量:32g/km
車両重量:−
パワートレイン:直列3気筒1498ccターボチャージャー+ISG+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:309ps(システム総合)
最大トルク:54.9kg-m(システム総合)
ギアボックス:8速オートマティック

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