【黒いホイールとレーザーライト】BMW 4シリーズ(5) 長期テスト 車線維持支援の良し悪し
公開 : 2021.06.05 09:45 更新 : 2021.07.12 18:55
SUVが主役となった自動車市場に、2ドアクーペの居場所はまだあるでしょうか。最新BMW 4シリーズの実力を、長期テストで英国編集部が確かめます。
積算4655km ブラックのアルミホイール
最近はありきたりな感じもしつつあるが、黒いアルミホイールが流行っているのはご存知のとおり。長期テストのM440iクーペが履く黒いホイールも、かなり見た目がいい。
225/40 R19というサイズのブリヂストン社製タイヤも優秀。ランフラットながら、乗り心地も充分良くなっている。
汚れもブレーキダストも目立ちにくい。実際に洗ってみると、どれだけホイールが汚れていたのか実感させられる。
積算4787km 夜道を楽にするレーザーライト
4シリーズ自慢のレーザーライトだが、英国価格は1500ポンド(23万円)と、安いオプションではない。でも効果はてきめん。夜間の町外れの道路でも明るく照らし、周囲の田園地帯にも白い光が広がる。
明るい視界は、夜の運転をずっと楽なものにしてくれる。一緒にハイビームアシストも付いてくる。大概の場面で良く機能するものの、まれに対向車の検知が遅くなることはあるようだ。
積算5231km お決まりの人差し指での操作
勝利のたびに、人差し指を空へ高く突き上げたF1ドライバーのセバスチャン・ベッテル。ルーティンともいえた、そのパフォーマンスをご記憶の読者も多いだろう。
BMW M440iのスタート時は、筆者も必ずといっていいほど人差し指を伸ばす。ベッテルのように。わたしの場合は勝利のポーズを決めるためではなく、車線維持支援システムをオフするためだ。
オフにする手順は簡単。まあ、人差し指でなくても良いのだが、インフォテインメント用モニターの下にあるボタンを、長押しするだけ。M440iは、簡単な操作で運転支援システムを解除できる。
ここで気になるのが、デフォルトでオンだということ。機能を望まない場合、乗るたびにボタンを押す必要がある。もちろん有効なシステムだ。ドライバーの意思と関係なく白線に近づいた場合、ステアリングホイールを回して修正してくれる。
しかしある時、道路脇の猫を避けようとステアリングホイールを切ったところ、M440iのシステムが介入して猫の方へ押し戻そうとした場面があった。猫は無事だったが、かなりヒヤッとした。ただし、BMW側の不備ともいえないだろう。
ユーロNCAPは、運転支援システムに重点をおき、最近テスト基準を見直してもいる。確かに良い面も多いが、まだ課題となる事象を引き起こしてもいると思う。読者の皆さんは、どうお感じだろう。