【安全性の「ミシュランガイド」】自動車アセスメント 他を圧倒するスバルに次ぐは?

公開 : 2021.06.02 05:45  更新 : 2021.10.09 23:39

スバルに次いで好成績なのがトヨタ

では、スバルに次ぐ地位となるメーカーは、どこになるのだろうか?

2020年度(令和2年度)のトップは、スバルのレヴォーグで190点満点の186.91点。満点の98%であった。

トヨタ・ハリアー
トヨタ・ハリアー

その次の成績は、トヨタのハリアーで、177.68点で満点の93%だった。

そして2019年度(令和元年度)は、衝突安全性能評価でトヨタのRAV4が最高得点を獲得している。

次点はホンダNワゴン/Nワゴン・カスタムだ。軽自動車でありながら衝突安全性能で上位に食い込んだのは、特筆すべきこと。

軽自動車としては突出した安全性能だ。

さらに年度をさかのぼり、2018年度(平成30年度)の結果はどうかといえば、フォレスタークラウンの2台が同点で最高得点を獲得。それに続いたのが三菱エクリプス・クロス。その次がトヨタのカローラ・スポーツであった。

つまり、今年の発表分ではハリアー、去年はRAV4、そして一昨年はクラウンと、トヨタが3年連続で顔を出している。

そういう意味で、近年でスバルに次ぐ、「安全なクルマ」というのはトヨタ車といっていいだろう。

ちなみに2019年度と2018年度の衝突安全性能評価にはスバル車のテストはおこなわれていない。

2017年以前の成績ではマツダが目立つ

NASVAによる自動車アセスメントは2018年度(平成30年度)以降に評価方法を変化させている。

そのため、2017年度(平成29年度)以前の評価をまとめた資料も発表している。その資料からランキングを作ってみると、以下のようになる。

CX-8をはじめとしたマツダ車が高得点を獲得している
CX-8をはじめとしたマツダ車が高得点を獲得している

1位 スバル・インプレッサ/XV:199.7点
2位 マツダCX-8:193.9点
3位 スバル・レガシィ:188.8点
4位 マツダCX-3:188.2点
5位 マツダCX-5:187.3点
6位 トヨタC-HR:185.8点
7位 マツダ・デミオ:185.7点
8位 三菱アウトランダーPHV/アウトランダー:184.6点
9位 ホンダNボックス/Nボックス・カスタム:184.1点
10位 スバル・レヴォーグ(先代)/WRX:183.8点

驚くのは、トップこそスバル車でありながらも、ベスト10のうち4台がマツダ車となっていることだ。

この数は、スバルの3台よりも多いのだ。

「人馬一体の走り」など、スポーティさが前面に出るマツダではあるが、その反面、安全性能でも優秀ということだ。

面白いもので、マツダ自身が「うちのクルマは安全性も高いですよ」といっても、なかなか信じてもらえないだろう。

しかし、第三者が実施する自動車アセスメントの結果を見れば、また別。

しっかりとしたモノづくりを続けていれば、いつかは、おのずと、そのおこないが認められるということだろう。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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