【EV、いくらなら買う?】「低価格帯」が多数 価格に関するアンケートから見えるEV二極化
公開 : 2021.06.03 05:45 更新 : 2021.07.08 13:04
EVに関するアンケート PHEVよりEVに興味?
パーク24ではタイムズ事業を通じた872万人(2021年3月末現在)の会員に向けた会員制サービス「タイムズクラブ」を展開しており、その一環として会員に各種のアンケート調査を毎月おこなっている。
最新のアンケート調査は「EV」に特化した。
アンケート回答者で現状では自家用車を持っている(保有率)は58%。
そのうえで、保有車両の内訳は、ガソリン車が72%、次いでハイブリッド車が17%、そしてハイオクのガソリン車が15%となった。
次に、「(純)ガソリン車以外のクルマの購入を検討したことがある」と回答したのは、全体で55%とほぼ半数で、クルマを保有している人では61%、またクルマを所有していない人では47%となった。
では「購入を検討したことのある(純)ガソリン車以外のクルマの種類」を複数回答可として聞くと、全体では71%がハイブリッド車、31%がEV、プラグインハイブリッド車が14%、そして水素自動車(燃料電池車)が7%という結果になった。
自動車メーカーの技術者の多くは、クルマの電動化はハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、そしてEVという段階的な普及をイメージしてきたが、今回のアンケート調査では、ユーザーはプラグインハイブリッド車よりEVに対する関心が高いという興味深い結果となった。
EV いくらなら購入を検討する?
次に「EV(車体価格)がいくら以下なら購入を検討するか」と質問している。
これは、「EVがどのようになったら購入を検討するか」という問いに、「価格が手頃になったら」と回答者が対象だ。
その結果、トップは200万円以下(28%)で、ついで150万円以下(22%)、300万円以下(16%)、250万円以下(15%)、100万円以下(11%)、350万円以下(4%)、400万円以下(3%)とつづき、500万円以下と501万円以上は0%だった。
回答したユーザーの年齢層、性別、居住地、年収など特性は公開されていないが、日頃タイムズの各種サービスを使う幅広い層の人たちだ。
そうした人々がEVの価格に対して軽自動車やBセグメント(小型ガソリン車/小型ハイブリッド車)に相当する価格帯が妥当だと考えているという、貴重なデータだと思う。
一方で、テスラに代表されるプレミアムEVを好む富裕層が徐々に増えていることもたしかだ。
こちらのトレンドについては、ボルボが2030年、そしてジャガーが2025年に完全EVブランドに転身することを公表するなど、今後さらにEV専用の高級ブランドが登場する可能性がある。
こうした日本と海外のメーカーのEV商品戦略と、日本のユーザーの本音と照らし合わせると、EVは当面、大衆モデルと高級モデルの二極化が進むことが予想される。