【トヨタRAV4との違いは】スズキ・アクロス(1) 長期テスト インテリアは好印象
公開 : 2021.06.19 09:45 更新 : 2021.07.12 18:55
手袋のままでも扱いやすい車内の操作系
車内も見ていこう。筆者はアクロスのインテリアを気に入っている。プレミアムなディスカバリー・スポーツ並みの上質さはないものの、機能的で作り込みも良い。
乗員の空間も広く取られ、荷室容量も広い。筆者はカメラマンなのだが、必要な撮影機材も一式するりと載せられる。
操作系のレイアウトもわかりやすく、1つ1つがしっかりしていて扱いやすい。手袋をはめたままでも問題なく、タッチセンサーが主役のランドローバーなどより、遥かに良いと思う。大げさでなく、好きだ。
標準装備は充実しているが、スズキ製モデルが4万5599ポンド(683万円)もすることを考えれば当然とはいえる。英国仕様ではアップル・カープレイとアンドロイド・オート、パワーテールゲート、19インチのアルミホイールなどが付いてくる。
シートヒーターと熱線入りのステアリングホイール、リアカメラなど、あるとうれしい機能も備わっている。ただ英国のアクロスはモノグレードで、オーナーが選択できるパーソナライズはボディ色のみ。
英国の場合、トヨタRAV4 PHEVは4万7395ポンド(711万円)からで、小さくない価格差もある。スズキを選びたくなる理由の1つにはなるだろう。
まだ乗り始めて間もないが、スズキ・アクロスにはとても関心している。唯一気になっている部分は、動作の遅いパワーテールゲートくらい。些細なことに過ぎない。良い関係性を築いて付き合っていけそうだ。
セカンドオピニオン
会社からの貸与車両としてクルマに乗るユーザーの場合、英国ではPHEVなら現物給付税を安く抑えられる。一方でPHEVではないトヨタRAV4のトップグレードより、7000ポンド(105万円)以上高い価格に引っかかる人も多いだろう。
通常のハイブリッドではなく、PHEVを選ぶ価値がどれだけあるのか、長期テストで見えてくるだろうか。経済的なメリットは、PHEVの今後へ大きな影響を与えると思う。 Simon Davis(サイモン・デイビス)
テストデータ
テスト車について
モデル名:スズキ・アクロス 2.5 PHEV E-フォー E-CVT (英国仕様)
新車価格:4万5599ポンド(683万円)
テスト車の価格:4万5599ポンド(683万円)
オプション
オプション:なし
テストの記録
燃費:99.8km/L(WLTP値)
故障:なし
出費:なし