【詳細データテスト】アウディe-トロン 速いが刺激はない 新技術は持ち腐れ 快適性と静粛性は上々

公開 : 2021.06.13 11:05  更新 : 2021.06.28 09:23

使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆

インフォテインメント

e-トロン Sの豪華な車内テクノロジーは、なかなかうまく機能しているところもある。しかし、すべてがそうだというわけではない。

デジタルのメーターパネルは非常にクリアで、容易に調整でき、この手のアヴァンギャルドなテクノロジーでアピールするクルマにはふさわしいものだ。

いかにも先進的で見栄えのいいキャビンだが、使い勝手はまた別の話だ。メニューのレイアウトもさることながら、強く押さなければ反応しなかったり、画面へ伸ばした手を支える場所がなかったり、肉体的に苦労を強いられ、運転中に操作すると集中力が削がれる。
いかにも先進的で見栄えのいいキャビンだが、使い勝手はまた別の話だ。メニューのレイアウトもさることながら、強く押さなければ反応しなかったり、画面へ伸ばした手を支える場所がなかったり、肉体的に苦労を強いられ、運転中に操作すると集中力が削がれる。    MAX EDLESTON

だが、MMIタッチレスポンスと銘打たれた2面ディスプレイのインフォテインメントシステムは、相変わらず直感的でないところがやや気になる。操作に慣れたテスター陣でさえそう感じるのだ。メインディスプレイの使い勝手は、右側にショートカットボタンを設置したことで改善された。しかし、メニューのレイアウトには疑問を覚える。

入力の際には、指先にフィードバックが来るまでかなり強く画面を押さなければならず、それが操作性を損ねており、運転に集中できない要因にもなっている。また、伸ばした腕を支えるために手をつきたいが、そのための場所がないのも不便だ。

下段ディスプレイは、設定の自由度がほとんどない。ほとんどの操作内容は、これまで実体スイッチで行っていた、走る上で優先度の低い機能に関するものだ。われわれとしては、物理的なスイッチや入力デバイスをもっと多く装備してもらいたい。

燈火類

マトリックスLEDは標準装備だが、ダイナミックインジケーターとアクティブビーム部ランキングは有償オプション。今回、ヘッドライトを試す機会はなかった。

ステアリングとペダル

ペダル配置はどのテスターでも快適に使えるものだったが、そのためにはペダルに近づいて座ることが必要だ。やや左寄りのブレーキは、左足での操作がしやすい。ステアリングコラムの調整幅は広い。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事