【F90型M5の理想形】BMW M5 CSへ試乗 一般道へフォーカス 635psにマイナス70kg 前編
公開 : 2021.06.30 08:25
4.4L V8ツインターボもアップデート
その結果、M5 CSの車重は70kgも軽くなり、1825kgに仕上がった。ジャガーのひと回り小さいサーキットマシン、XE SV プロジェクト8より75kgほど重いだけだ。
パワーユニットは、4.4LのV型8気筒エンジン。吸気システムには新しいインタークーラーが採用され、ターボチャージャーもアップデートを受けた。燃料インジェクションの圧力は高められ、アクティブ・エグゾーストも新設計になった。
最大トルクの発生回転域が広げられ、7000rpmを超える領域まで躊躇なく吹け上がる。しかも従来のF90型M5と比較し、明確にアクセルレスポンスが向上。ブースト圧の影響も小さく、中回転域での反応も良い。
間違いなくパワフル。それでいて、シャープなパワーデリバリーを実現させた。つまり、とてつもなく速い。これ以上は必要ないと感じさせるほど、音響面での威勢も良い。従来のM5以上に、本物のV8エンジンのノイズに聞こえる。
スポーティなドライブモードを選択しアクセルペダルを踏み込めば、クルマの後方からナチュラルな咆哮が響き渡る。前の方からは、吸気音も少し。車内のスピーカーから発せられる、人工ノイズはボリュームが小さくなった。
サスペンションには大幅に手が加えられ、M8 グランクーペ用のダンパーを装着。車高は7mm低くなり、スプリングとアンチロールバーのレートも見直されている。エンジンマウントが強化され、フロント側の剛性が高められてもいる。
この続きは後編にて。