【ウィズコロナ時代の走行会】イタリア車限定のサーキット・イベント 「2021フェスタ・イタリアーノ」スタート
公開 : 2021.06.27 11:45 更新 : 2021.10.11 10:55
ピッコロクラスは10台が参加
1100cc以下のイタリア車によるレース形式走行会がピッコロクラス。参加した10台中6台が同じエンジンを積む空冷2気筒のフィアット500系だった。このほかフィアット126とフィアット600D、アウトビアンキA112が挑んだ。
イタリアのローカルレースを彷彿とさせる雰囲気で、予選でトップから5位までが2秒差という接戦だけに、毎周バトルが繰り広げられた。愛らしいイタリアの小さなマシンがレースをするだけにギャラリーも盛り上がっていた。
ピッコロクラスを制したのは903ccのアウトビアンキA112を駆る浅井選手で、2位はジャンニーニ590GTコルサの丹羽選手、3位にフィアットdap650の高橋選手が続いた。
マキシクラスは8台がバトル
排気量無制限のマキシクラスだが、タイトな幸田サーキットだけにタイムはドライバーの腕とマシンのバランスに左右される。予選、決勝と圧倒的な速さを見せたフィアット・リトモ・アバルト130TCを駆る前田選手が完勝を遂げた。
2位にアルファ・ロメオ2000GTVを駆る佐々木選手、3位はアルファ・ロメオ145の永野選手、4位にはアルファ・ロメオ・アルフェッタGTの金田選手が入った。スタートから2位を懸けた3台のバトルがギャラリーを沸かしてくれ、レース終了後の表彰台で入賞を称えたのち、炭酸水ファイトで互いの走りを称え合った。
サーキット・イベントだけに走って終わりかというと、この会はそうではない。イタリア車オーナー同士のコミュニケーションも濃厚で、終始和気藹々とした交流が続いた。
「イタリア車でキャンプ」
こうした和み感は、前夜に行われた「イタリア車でキャンプ」の恩恵が大きい。幸田サーキットが今回試験的に行ったもので、コース内にテントを張りキャンプを楽しんでもらおうという企画である。
その雰囲気はヨーロッパの耐久レースを楽しむ観客の1シーンを思わせるものだった。シャワー室が2つだけという課題もあったが、参加者の一体感を増してくれた。今後全国で同じようにサーキット・キャンプが増えるのではないか? と思わせる良い企画だった。
初めて開かれた「フェスタ・イタリアーノ」は、それぞれのレベルでイタリア車を存分に走らせて楽しむという主旨をクリアし、参加者も走りと歓談を存分に楽しんでいたのが印象的だった。イタリア車オーナーの定番イベントとして発展することを期待したい。