【CX-5/CX-8なくなる?】マツダが明かした新商品戦略 ラージ商品群の今後
公開 : 2021.06.24 05:45
マツダ中期技術・商品方針説明会での発言などから、筆者はCX-5/CX-8が刷新されると予想します。
マツダ説明会での消化不良 CX-5/CX-8の今後
CX-5とCX-8は今後どうなるのか……。
マツダ幹部のプレゼンや、プレゼン後の記者との質疑応答を聞いて気になった。
「スモール商品群では、FF(横置き・前輪駆動車)でパワートレインがこれとこれ……」
「ラージ商品群ではFR(縦置き/後輪駆動車)となって……」
「さらにEV専用プラットフォームで新しい展開があり…」
こうしたマツダの描く近未来の図式の中で、CX-5とCX-8はどうなるのか?
やはり、ディスコン(生産中止)になるのだろうか?
それとも、地域最適化という企業理念のうえで、併売化する地域があるのか?
そうした疑問について、マツダに対するこれまでの取材も含めて考えてみたい。
マツダは2021年6月17日、オンライン会議システムを使い報道陣向けに「マツダ中期技術・商品方針説明会」を実施した。
丸本明社長が決算報告の際、記者からカーボンニュートラルやEVシフトなどに対する質問があったが、回答は一般論にとどめたうえで「近いうちに技術に関する詳しい説明の場を設ける」としてきたが、それがこのオンライン説明会にあたる。
その中では、これまで公開されてきた内容を振り返り、さらに近未来に向けたマツダの戦略が明らかになった。
「スカイアクティブ」フェイズ1で活躍のCX-5
今回のプレゼンテーションをおこなったのは、研究開発/コスト革新統括を担当する専務執行役員の廣瀬一郎氏。
また、プレゼン後の記者との質疑応答では、R&D管理・商品戦略・技術研究所・カーボンニュートラル担当の常務執行役員の小島岳二氏が加わった。
まず、廣瀬氏はマツダのこれからの事業戦略の基盤としてあらためて紹介したのは、「サスティナブルZOOM-ZOOM宣言2030」だった。
これは2017年8月にマツダの技術開発の長期ビジョンを示したもの。
サスティナブル(持続的な)という枕詞が示すように、発表から約4年経ったいま(2021年6月)でもマツダの技術開発の方向性は変わっていないことを、あらためて主張した。
振り返ってみると、「サスティナブルZOOM-ZOOM宣言2030」でいう、マツダのスカイアクティブ・テクノロジー・フェイズ1は、2012年のCX-5市場導入を皮切りに、エンジンではガソリンのスカイアクティブG、ディーゼルのスカイアクティブD、またトランスミッションや車体でもスカイアクティブの理論を組み込んだものである。
その後、アテンザ、アクセラ、CX-3、CX-8、ロードスターなど3年間で合計9モデルを商品化した。
ボディカラーはソウルレッドを訴求色とし、世界各地のモーターショーでマツダは存在感を一気に増した。その中で販売面ではCX-5の果たす役割が大きかった。