モーガン3ホイラー
公開 : 2014.03.07 22:30 更新 : 2017.05.29 19:16
■どんなクルマ?
モーガン3ホイラーがアップデートされた。この3ホイラーは2011年に発売以来、既に1,000台以上が販売されているというから驚きだ。その2014年モデルは、それまでのモデルからいくつかの変更を受けたのだ。
しかし、パッと見では、どの部分が変更されたのかを知るのは難しい。先ず最初は、おそらく英国よりも暑い国向けの対策と思われるが、街中での冷却性能の向上のため、エンジン・トップにクーリング・パックが取り付けられた。また、それに付随して幾つかのエア・ベントがボディにも開けられた。外観上の違いはそれだけだ。
メカニズム面では、捻れ剛性のアップ(初期のモデルは、度重なるコーナリングでシャシーのねじれを感じた)、パンプ・ステアを減らすためのステアリング・ジオメトリーの変更などが行われている。
■どんな感じ?
雨に濡れた路面へと、ロンドンのモーガン・ディーラーから3ホイラーを走らせる。しかし、アップグレードされた部分は直ぐには感じられない。パワートレインは、スムーズだが、それは昔からそうだ。
81psの1983ccのVツイン・エンジンは、相変わらずゴツゴツとした感じだが、総じてドライブ・フィーリングは悪くない。マツダMX-5用の5速マニュアル・ギアボックスは、ベルト・ドライブを介してリア・ホイールに駆動を伝えるが、この部分は若干リファインされたようだ。
しかし、そのドライブ・フィーリングは、私が覚えているものそのもので、基本的なキャラクターも乗り心地も何も変わっていない。そして、それは決して悪いものではない。
充分なパワーとトルクは、ドライバーに適切なフィードバックを与える。ステアリングは、何のアシストを持たないが、非常に良いもの。スピードが上がるにつれ、重さも適度になっていくる。
エンジンは、大きなサウンドを立てながら回転を上げていくポジティブなもの。ハンドリングはアンダーステア傾向が強いが、路面状況に大きく左右される。しかし、リア・ホイールをスライドさせるだけのトルクは充分に備えていた。
■「買い」か?
すでに3ホイラーを買おうと思っているならば、それを止める気はない。思い切って買うべきだ。例え雨が降っていようと、エアロ・スクリーン越しに感じる景色は、ほかのあらゆるクルマでは感じられるものではないのだから。
(マット・プライヤー)
モーガン3ホイラ
価格 | £31,140(537万円) |
最高速度 | 185km/h |
0-100km/h加速 | 8.0秒 |
燃費 | 10.6km/ℓ |
CO2排出量 | NA |
乾燥重量 | 550kg |
エンジン | V型2気筒1983cc |
最高出力 | 81ps/5250rpm |
最大トルク | 14.2kg-m/3250rpm |
ギアボックス | 5速マニュアル |