【7年ぶり全面刷新】メルセデス・ベンツ新型Cクラス 価格/サイズ/内装を解説 ワゴンも発売へ
公開 : 2021.06.29 12:42 更新 : 2021.08.27 14:43
新型Cクラス ADAS
メルセデスの自動運転開発の次のステップとなる技術は、一般道での安全運転支援に加え、高速道路での支援機能によりドライバーの負担を大きく軽減するシステムだ。
新型Cクラスでは、新型Sクラスから搭載されている安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」を採用。
ハードウエアには、フロントの長距離&マルチモードレーダー、リアコーナーレーダー、ステレオマルチパーパスカメラ、360°カメラ、超音波センサーが採用されている。
新機能としては、「アクティブステアリングアシスト」に必要な車線認識のために、従来のステレオマルチパーパスカメラだけでなく360°カメラシステムも使用。対応が可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持できるようになった。
警告・緊急自動ブレーキ機能を含む「アクティブブレーキアシスト」は、交差点/曲がり角での右左折の際に、対向、飛び出し、巻き込みなどにより、クルマ・自転車・歩行者と衝突する危険がある場合、警告・自動ブレーキが作動するように。
また、車両前方にいる横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストする「緊急回避補助システム」は、自車と同一方向/反対方向に進む歩行者・自転車を含む車両も検知できる。
車両の斜め後ろの死角に車両・自転車がいることを警告し、車速が30km/h以上で走行中に側面衝突の危険がある時に危険回避をサポートする「アクティブブラインドスポットアシスト」は、停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用した。
また、従来と同様の機能であっても、対応速度域が広くなるなどの改良が加えられている。
新型Cクラス 装備
安全装備以外でも、新型CクラスにはプレミアムDセグメントのベンチマークにふさわしい装備が充実している。
対話型インフォテインメントシステム「MBUX」は熟成が進み、音声認識だけでなくスクリーンやステアリングのボタンなどでも操作が可能に。
また、日本で販売されるDセグメント乗用車で初のAR(拡張現実)ナビを採用。車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、進むべき道路に矢印を表示する。
ドライバーの指紋や声といった生体認証/PINコードによる認証も可能に。シート、ステアリング、サイドミラーのポジションやコクピットディスプレイの表示スタイル、ペアリングした携帯情報端末、ナビのお気に入り設定などを統合して読み込むことができるのだ。
DIGITALライトと呼ばれるヘッドライトは、片側130万個の微少な鏡により光を屈折させることで照射方向を定めるモジュールを備えている。きわめて正確な配光が可能となり、ハイビームアシストが対向車・道路標識に光が当たらないように調整する際の精度が、従来に比べて大きく高まり、フォグライトモード、ハイウェイライト、シティライトなどの照明が最大限効果的なものとなった。
さらに、歴代のCクラスは小回り性能にも定評があったが、後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用して、その美点をさらに進化。車速が約60km/h以下では、後輪を前輪とは逆方向に最大2.5°傾け(逆位相)、日常の走行シーンや、駐車する際には回転半径を小さくする。
約60km/hを超えると、今度は前・後輪を同じ方向に最大2.5°操舵(同位相)することで、走行安定性を大きく高める。