【圧倒的、高級感】メルセデス・マイバッハSクラス新型 価格/内装を解説 S 680はV12搭載
公開 : 2021.07.01 10:45 更新 : 2021.07.01 17:10
新型メルセデス・マイバッハSクラス 内装
メルセデス・ベンツの最上位Sクラスをベースに、贅を尽くしたインテリアは、まさにラグジュアリーの極みといえよう。
ダッシュボードデザイン、デジタルメーター、エアコンルーバーなどの配置は、Sクラスのものに準ずるが、ウッドパネルなどの装飾で独自の世界観を披露してくれる。
デジタルメーターパネルにも、「マイバッハ」モードを設定し、アイコンカラーであるローズゴールドを取り入れた優雅なデザインを選択することができる。細やかな演出だが、そういう気配りこそマイバッハらしさの1つなのだ。
快適な移動を支えるシートは、基本的にはSクラスを踏襲するが、ダイヤモンドパターンとダブルシームを加え、より包み込むような温かみと柔らかさを表現。シートバックには、上質なウッドパネルとアンビエントライトを採用。前席で感じられるウッドトリムによる豊かな表情が後席でもしっかりと感じられるニクい演出と言えるだろう。
後席のウッドパネルは、より贅沢な4人乗り仕様のファーストクラス・パッケージのセンターコンソールにも取り入れられる。
主賓エリアとなる後席スペースは、かなりのゆとりがあるSクラス・ロングよりもさらに広い。左右の後席は、独立して細やかな調整が可能。例えば、バックレストの調整角度は43.5°~19°と幅広いので、移動中の休憩にも最適なポジションを選べる。
とくに助手席側の後席は、リクライニングポジションに調整すると、助手席の着座認識機能が働き、助手席に乗員がいないと自動的に前方に移動し、足元スペースと前方視界を広げてくれる。これぞマイバッハ流のおもてなしだ。
新型メルセデス・マイバッハSクラス シャシー
新型マイバッハSクラスは、全車に4WD「4マティック」を標準化。大型ボディと4WDの組み合わせは、取り回しの悪さに繋がるという欠点があったが、それを解消する新機構「リア・アクスルステアリング」を搭載。
これはメルセデス・ベンツのSクラスにも搭載済みの後輪操舵機構で、駐車時などの非常に低速域では最大約10°リアホイールを傾けることで小回り性を向上させるもの。
また走行中も約60km/h以下のシーンではフロントホイールと逆方向に最大4.5°、約60km/h以上を超えると、フロントホイールと同方向に最大3°、後輪を操舵することで、取り回しや走行安定性を高めてくれる。
実際Sクラスで試したが、まるで“ひとクラス下のクルマ”を操っているような感覚が得られ、大型車を運転するストレスの軽減に大きく貢献してくれた。マイバッハでも大きな効果を発揮することだろう。
ほかにもショーファーらしいアイテムとして、サスペンションやパワートレインの設定を変更できる「ダイナミックセレクト」に、快適性を重視した「マイバッハ」モードも用意。これはコンフォートモードよりも快適性を追求した、まさに究極の乗り味を目指したもの。ゆりかごのような心地よい乗り味に仕上げられているのだろう。
また、静粛性への対策では、リアホイールハウス周辺部の発泡吸音材の追加やクォーターライトに使用する合わせガラスの厚み増、そしてタイヤをノイズ低減タイヤに変更するなどの対策が施されている。