ポルシェ、2016年までに本社拡張工事に3億ユーロを投資
公開 : 2014.03.12 22:00 更新 : 2017.06.01 02:13
ポルシェAGは、ツッフェンハウゼンの本社拡張を予定しており、既に最初の建設プロジェクトが始まっている。2016年までの間に、今後の成長戦略と並行して新しいトレーニングセンターとエンジン工場、オフィスおよびサービスビルを含む建設プロジェクトが予定されており、その総工費は総額€3億(427億円)になるという。
本社の南西に広大な土地を購入したことが、今回の拡張計画のスタートとなっている。旧レイヤー、デルトナ、およびダイムラーの跡地の購入により、2011年以来、工場の面積は284,000㎡から614,000㎡へと2倍以上に広がった。
「当社は、新しい生産拠点とオフィスへの大きな投資によって、ツッフェンハウゼンのポルシェ本社の重要性を将来にわたって実証するつもりです。これは最新設備を備えた職場環境を作り出すだけでなく、質の良い食堂や十分な駐車場など、従業員のために適切なインフラを提供することにもなります。ポルシェを未来に適合させるだけでなく、従業員にとってさらに魅力的な職場にしたいと考えています」とポルシェAGのトーマス・エディヒ代表取締役副社長兼人事担当取締役はコメントしている。
ポルシェAG労使協議会議長のウーヴェ・ヒュックは、「ポルシェのアイコンである911の心臓部は、ツッフェンハウゼンの本社で鼓動を始めます。ここで働くスタッフの数は、4年前に比べて3,000人以上増えています。持続可能な管理された成長はもちろん重要ですが、社会的責任を維持しインフラを整備する義務も担っています。社会的な業績を守るために利益は重要です。だからこそ生産性と投資が要求される本拠地の未来を守るために、この計画に同意しました。これらの投資は、当社の業務の質と従業員の仕事内容に対する信頼性において大きな証となります。」と、さらに広い視野からこの投資を捉えている。
予定されている本社拡張工事は下記のとおりだ。
ハイテク機器を備えた新しいトレーニングセンター:2015年にオープンする新しいトレーニングセンターの建設は、昨年末から始まっている。以前は電車の車庫だった約9000㎡の土地には、450人以上の研修生を収容できる新しい建物が建設され、かつてない規模のトレーニングワークショップとともに、トレーニング教室、事務所、そして地下駐車場が設置される。
旧レイヤー跡地の新しいエンジン工場と駐車場:5月末に建設が始まる新しいエンジン工場は、新世代エンジンの生産用に設計されたもの。床面積25,000㎡の新しい建物には流通や組み立て、および事務所のスペースが設けられる。以前、使用されていた古い建物はすでに解体が終わっているという。
旧ダイムラー跡地のセンターワークショップ:74,000㎡の旧ダイムラー跡地の一画には、センターワークショップが建設される。既存の建物は2015年の春から改装され、専用ワークショップ以外にもセールス部門、駐車場、ディーラー組織のトレーニング用施設も併設される。
シュトゥットガルトのポルシェセンターの拡張:マカンの導入に伴うサービス部門のニーズの増加に合わせて、シュトゥットガルトのポルシェセンターも拡張される。3月中旬に建設が始まり、2014年末に完成予定。ワークショップエリアが総面積700㎡から1,970㎡に拡大される予定で、ワークショップエリアの上部には立体駐車場も建設されるという。
社員食堂の拡大:2013年6月に、第2工場に拡張した社員食堂がオープンする。これによって食堂の供給能力が1日1,900食から2,400食に増大す。第5工場の社員食堂の拡張も今年3月に完了している。現在、元のエリアでは、キッチン装備全体とカウンターを改装しており、10月中旬から1日1,000食分の供給が追加される。