【ショールームでの高い訴求力】メルセデス・ベンツ C 200 ステーションワゴンへ試乗
公開 : 2021.07.08 08:25
優れた質感の車内に華やかなテクノロジー
車内を覗くと、最先端の自動車工学を研究する企業のショールームのよう。ダッシュボード中央には操作系が集約された大きなタッチモニターが鎮座する。
ただし、多くの機能はタッチモニター以外での操作も可能。ステアリングホイールのスポーク部分には、左側にメーター用モニター、右側にセンターモニター用のタッチセンサーが配されている。
音声認識機能も実装され、タッチセンサーでの操作に慣れなくても、会話形式で操作は可能。大きなセンターモニターは操作中に腕を支えられる部分がないから、有用に感じることも多そうだ。
モニターのグラフィックは見事。メニュー構造などのレイアウトも良い。それでも、人間工学的に優れているとは限らない。
内装の仕立てや組付けの品質は、このクラスの上級サルーンとして好感触。エアコンの送風口はモダンな建築のもののよう。間接照明も随所に隠されている。少し華やか過ぎる印象もあり、一昔前の高級車とは違うイメージだ。
どちらかといえば、ディスコのようなショーアップされた雰囲気。メルセデス・ベンツのインテリアとして、相応しいのかは疑問でもある。
メルセデス・ベンツは、従来のCクラスがどんな印象のクルマだったのか、ということを新モデルの開発時に気にはしなかったようだ。運転が楽しいと感じるモデルではなかったことも。少し残念に思う。
しかし年間200万台も売れるCクラスとして、印象的なテクノロジーとショールームでの訴求力は備わっている。筆者の心配はよそに、堅調に売れるのだろう。
メルセデス・ベンツCクラス C 200 ステーションワゴン(欧州仕様)のスペック
英国価格:4万ポンド(616万円/予想)
全長:4751mm
全幅:1820mm
全高:1457mm
最高速度:239km/h
0-100km/h加速:7.5秒(予想)
燃費:13.5-15.4km/L
CO2排出量:149-168g/km
車両重量:1710kg
パワートレイン:直列4気筒1496ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:203ps/5800-6100rpm+20ps(ISG)
最大トルク:30.4kg-m/1800-4000rpm
ギアボックス:9速オートマティック