【幸せに感じるバランス】フォルクスワーゲン・ゴルフ(5) 長期テスト 黄色は虫を集める
公開 : 2021.07.17 09:45
純EVへの本格的なシフトが進む現在、8代目VWゴルフはバランスに優れたファミリー・ハッチバックといえるのか。長期テストを通じて確かめます。
積算3426km 定評のある優れたハンドリング
フォルクスワーゲン・ゴルフの長期テストで悩ましいことが、クルマへ期待するべき長所を、当たり前のように備えていること。優等生として、うまく付き合えて当然だとゴルフを見てしまう理由でもある。
だが、この特徴は2つの問題を引き起こしてしまう。何か平均点を下回る部分が余計に目立ってしまうことと、とても優れている部分を見過ごしてしまうこと。8代目ゴルフに採用された大きなタッチモニターは、その最たる例になるだろう。
そんな優等生のゴルフだが、少し遠くへの出張があり、長所を再確認する機会となった。定評のある優れたハンドリングで、ドライビングの楽しさを味わえた。
通常のゴルフだから、8代目でも極めて鋭い操縦性が与えられているわけではない。7代目よりは強められているものの、格上のGTIやRを超えない設定に仕立てられている。
程よくダイレクトで、レスポンスがに優れ質感が高い。交通量の少ないカーブが連続する道では、ドライバーを笑顔にしてくれる一体感を楽しめる。それでいて、実用性や快適性が犠牲にもなっていない。
毎日乗れるファミリー・ハッチバックとして、フォルクスワーゲン・ゴルフは多くの人が幸せに感じるであろうバランスにある。
1.5 eTSIの最近の平均燃費は16.7km/L
さらに、マイルド・ハイブリッドの1.5 eTSIの仕事ぶりも良い。筆者が少し運転スタイルをエンジンに合わせる必要はあるものの、燃費は順調に伸びている。
最近のゴルフの平均燃費は16.7km/L。このクラスのハッチバックとして、充分評価できる数字といえるだろう。
積算3923km 虫も引き寄せる黄色いボディ
温かい日が続くようになり、虫たちも活発に活動を始めた様子。少なくない量の虫が、クルマに引き寄せられるようになってきた。以前、明るいイエローに塗られたクルマを運転していた時も、同じことに気付いていた。
黄色いボディは、虫を集める。彼らにとっても、目立つ存在なのだろうか。少なくとも、ライムイエローメタリックのフォルクスワーゲン・ゴルフに惹きつけられるのは、通行人だけではないらしい。
テストデータ
テスト車について
モデル名:フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI ライフDSG(英国仕様)
新車価格:2万6455ポンド(380万円)
テスト車の価格:3万3830ポンド(487万円)
テストの記録
燃費:16.7km/L
故障:なし
出費:なし