フォルクスワーゲン・ゴルフTGIブルーモーション
公開 : 2014.03.12 22:50 更新 : 2017.05.29 18:58
■どんなクルマ?
フォルクスワーゲン・ゴルフが素晴らしいクルマであることは疑いもない事実だ。それは、このクラスのハッチバックに期待するすべてが詰まっているといっても良いかもしれない。エンジンも広範囲にわたって用意されているし、そのクオリティも高い。更にそのブランド力も非常に高いものがある。
しかし、フォルクスワーゲンは、そのベストセラー・モデルにあぐらをかいているわけではない。一般的なガソリンとディーゼル・エンジンの他にも、ハイブリッド、EV、そしてCNG(圧縮天然ガス)モデルを7代目ゴルフのラインナップに加えているのだ。
ジュネーブ・モーターショーで公開されたTGIモデルは、CNGを燃料とするモデルである。これは、最近リリースされたアウディA3 G-トロンと、スコダ・オクタビアG-テックと兄弟モデルとなるもので、ディーゼル・モデルよりもランニング・コストが抑えられたモデルだ。ガソリンとCNGの両方を燃料とするこのTGIは、1.6のTDIブルーモーションよりも理論的には安い値段で走行することが可能となっている。
■どんな感じ?
ゴルフTGIは、1.4ℓのガソリン・エンジンをベースにしている。そのパワーは110ps/4800rpm、トルクは20.3kg-m/1500rpmと、些かパッとしない数値ではある。また、CNGのためのタンクをリア・クラッシュから守るための安全装備のため、その重量はゴルフTSI 1.4よりも170kg重い1320kgとなっている。そのため、パフォーマンスは0-100km/h加速が10.9秒と、これまたパッとしないものとなってしまっている。
4気筒ユニットははっきりいってパンチ不足は否めない。しかし、ローレンジではほとんどノイズもなく、高回転までしっかりと回るエンジンだ。これはディーゼルでは考えられないことである。
デフォルトはCNGでスタートする。CNGのタンクが空になると、エンジンは自動的に走行中にガソリン・モードに変更される。そのモード切り替えはインストルメントで確認できるが、その継ぎ目は全く感じない。
トランスミッションは6速マニュアルまたは7速のDSGで、DSGの場合は、スポーツとスタンダードという2つのドライブ・モードが選択可能だ。
50ℓのタンクがガソリンのために、そして15kgのタンクがCNGのために用意される。
■「買い」か?
残念ながら英国でこのTGIの販売は計画されていない。また、確かにランニング・コストは安いかもしれないが、他のゴルフのようなきらめきはこのTGIからは感じられない。
エンスージァスティクなドライバーには、140psの1.4ℓ4気筒のTSIモデルを選ぶことをおすすめる。全体的にはそれほど経済性を犠牲にせず、充分なパフォーマンスを発揮してくれるからだ。
(グレック・ケーブル)
フォルクスワーゲン・ゴルフTGIブルーモーション
価格 | NA |
最高速度 | 195km/h |
0-100km/h加速 | 10.9秒 |
燃費 | CNG 3.4kg/100km:ガソリン 19.6km/ℓ |
CO2排出量 | CNG 92g/km:ガソリン 119g/km |
乾燥重量 | 1320kg |
エンジン | 直列4気筒1395ccターボ |
最高出力 | 110ps/4800rpm |
最大トルク | 20.3kg-m/1500rpm |
ギアボックス | 7速デュアル・クラッチ |
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