【 eトロン系の主力に】アウディQ4 eトロン40へ試乗 203psで航続距離508km 前編
公開 : 2021.07.13 08:25 更新 : 2021.11.11 13:19
デザインへの意識が高いブランドに充分か
ラグジュアリー・モデルでは、長いボンネットが高級感を表現する手段の1つになっていた。フロントタイヤとフロントガラスとの前後の距離も、プレミアムな見た目を生む要素の1つだった。
だが、最新のアウディはどちらも短い。フロントガラスは、タイヤの真上辺りから立ち上がっている。フロントノーズは少し潰れたようにも見える。
ボディサイドのややビジーな造形処理と、2トーンカラーのホイールアーチやサイドシルなどは、かさばるボディを目立たなくする手段なのだろう。このデザインが5年ほど早ければ、まだ納得できたかもしれない。
だが昨今は、ジャガーIペイスにホンダe、ポールスター2など、優れたデザインの純EVが何台も登場している。デザインへの意識が高いブランドとして地位を築いてきたアウディとして、Q4 eトロンの見た目はわれわれを納得させる仕上がりといえるだろうか。
デザインの感じ方は個人的な感覚が大きい。少なくとも筆者は、少し判断を誤ったように思う。
Q4 eトロンの運転席に座ってみると、こちらも今までとは違った印象。一般的なSUVとハッチバックとの中間くらいの高さに座ることになる。視点は高めながら、ボンネットは前端に向けて急角度で傾斜し、クルマのサイズ感が掴みにくい。
Aピラーは大きく寝かされ、前方の視界は左右方向で制限がある。倒れ気味のフロントガラスは、優れた空力特性を与えるためだろう。ヘッドアップ・ディスプレイ用のプロジェクターを搭載する空間を確保できる、というメリットもある。
この続きは後編にて。