【性能が求められる理由とは】最高のセーフティカー 20選 忘れてはいけない車両も
公開 : 2021.07.10 06:05 更新 : 2021.07.12 18:38
ポルシェ914
ポルシェ911は1970年代半ばから一般的なセーフティカーとして使用されてきたが、ミドシップエンジンを搭載した914は、それよりも先に採用されていた。
914は、F1で使用された最初のセーフティカーでもあり、1973年のカナダGPでエッピー・ヴィッツェスが運転する鮮やかな黄色のバージョンがデビューした。
このレースでジョディ・シェクターとフランソワ・セベールが衝突した際には、救助隊が衝突に対処する間、914がレースのペースをコントロールするために投入された。
しかし、セーフティーカーが間違ったマシンの前に現れたため、上位の何人かがライバルに1周差をつけることができ、物議を醸した。
ポルシェ・パナメーラ・ターボ
セーフティーカーに課せられる独特の要求を考えると、ポルシェ・パナメーラはこの役割を念頭に置いて設計されたといっても過言ではない。2011年のアメリカン・ル・マン・シリーズで初めてセーフティカーとして登場したパナメーラは、ターボモデルの500ps、4輪駆動、911よりも広いキャビンスペースを備えた理想的なマシンだった。
ルーフ上の小さなライトバーやボディのグラフィックに加え、緊急医療キットや消防設備が搭載された。パナメーラはその後、英国ツーリングカー選手権をはじめとする世界中のレースシリーズのセーフティカーとしても使用された。
ルノー・クリオ16V
ルノー・クリオがF1のセーフティーカーとして初めて登場したのは、1995年のモナコGPだった。ところが、とあるハプニングにより予期せぬ注目を集めることになる。
エンジンストールした井上隆智穂のフットワークマシンが牽引されてピットに戻ってくるとき、伝説のラリードライバー、ジャン・ラニョッティがクリオ16Vに乗って練習走行の後ろから追いかけてきた。
ラニョッティは不運なフットワークのリアを避けることができず、追突してしまったのだ。井上選手に大きな怪我はなかったが、マシンが横転する大事故となった。
1996年のアルゼンチンGPでは、クリオ・ウイリアムズが再び参加し、F1マシンにダメージを与えることなく任務を果たした。
タトラT-623 R
セーフティカーとして最もありそうにないタトラT-623 Rは、1986年から1995年のハンガリーGPまで使用されていた。95年のレースでは、タトラがセーフティーカーとして機能せず、エンジン火災に見舞われたフットワークハートの井上隆智穂を撥ねてしまったことが記憶に新しい。
井上選手が火を消そうとマーシャルから消火器を受け取ったとき、後方からやってきたタトラは芝生の上で止まることができず、ぶつかってしまったのだ。井上は地面に倒れ込み、フットワークはコース脇で煙を上げていた。
なお、病院へ搬送される前、井上選手は一言「ついてないね」と語ったそうだ。