【日本の高性能EV】レクサス 次期EVはパフォーマンス重視 高いダイナミクス実現目指す
公開 : 2021.07.13 06:05
レクサス2番目の完全EVは、パフォーマンスを重視した「運転を楽しむ」モデルになるとされています。
最新e-TNGAをレクサス初採用
レクサスは、急速かつ広範な電動化プログラムの一環として、将来のモデルにダイナミックなドライビング・エクスペリエンスを提供することを約束しており、2022年には初の専用EVで新時代のラインナップをスタートさせる。
先鋭的なコンセプト、LF-Zエレクトリファイドで予告されたレクサスの新型車は、UX 300eに続く2番目の完全EVとなる。また、トヨタとスバルが共同開発した新アーキテクチャー「e-TNGA」を採用する最初のレクサス車でもある。
このモデルは、レクサスのデザインの新時代を切り開き、多くの技術的ソリューションを提供することで、販売台数を飛躍的に拡大することが期待されている。
レクサスは、2025年までに10車種のハイブリッド車、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)、EVを新たに投入し、その時点でEVが世界販売台数の半分以上を占めるようになると予測している。
今年後半に発売されるベストセラーのクロスオーバー、NXの次世代モデルは、この戦略の中核を担う。306psの新しいPHEVパワートレインを搭載し、すでに人気を博しているライバルの販売台数に匹敵すると予想される。
新型EVは、サイズやポジショニングはNXと似ているが、スタイリングやパフォーマンスの点で大きく差別化される。既存の内燃機関のSUVがトヨタのRAV4とプラットフォームやパワートレインを共有しているのに対し、EVはトヨタの新コンセプト「bZ4X」の市販モデルと密接に関係する。
トヨタのbZラインナップに採用されているe-TNGAは、2025年までに7台の新型EVに採用されることが確定しているが、レクサスは10台の電動化モデルのうち何台が完全EVとなるかをまだ表明していない。
運転する喜びを電動モデルでも実現
デザインとしては、LF-Zで予告されているように、UX 300eを含む既存のSUVよりも低めで、パフォーマンスを重視したスタンスを採用する。トレードマークであるスピンドルグリル、スリムなLEDヘッドライト、ラップアラウンドタイプのテールライト、新しいブランドロゴなどが、このコンセプトモデルの特徴だ。
空力的に最適化された流麗なシルエットは、レクサスがパフォーマンスとダイナミックな敏捷性を重視していることを示唆している。レクサスの欧州バリューチェーン担当副社長であるパスカル・ルーシュはAUTOCARの取材に対し、次のように述べている。
「ドライビング・シグネチャーと電動化は矛盾していないと信じているため、わたし達はこれからもレクサスを強調していきます。むしろその逆で、両立できるものなのです」
ルーシュは、トヨタの豊田章男社長のスポーツモデルへの情熱は、パフォーマンスブランドであるGRの拡大に表れており、今後のレクサスモデルにも影響を与えるだろうと述べた。
また、豊田社長と、レクサスLCのチーフエンジニアを務めた佐藤耕治氏は、「ドライビング・プレジャーの大ファンであり、レクサスのモデルがデザインやエクスペリエンスの観点から退屈になることはないでしょう」と語っている。
そのため、レクサスの電動SUVは、高い走行性能が期待できる。LF-Zコンセプトでは、543psのリアマウントモーターを搭載し、0-100km/h加速を3.0秒と謳っていた。市販モデルではこの出力を若干落とすと思われるが、ジャガーIペイスの4秒台前半に匹敵する可能性がある。