【新しくなったカント音】日産リーフ 欧州仕様車が一部改良 車両周囲の安全性向上
公開 : 2021.07.13 21:05
欧州仕様の日産リーフで、新しいAVASが採用されました。高い電子音を発し、周囲の歩行者に注意を促します。
コネクティング機能も強化
日産は、欧州仕様のリーフを一部改良し、より高度な安全システムや新しいAVAS(アコースティック・ビークル・アラーティング・システム)などを採用した。
40kWhのバッテリーと270kmの航続距離を誇るリーフには、「アセンタ」、「N-コネクタ」、「テクナ」の3つのモデルが用意されている。日本と同様に、大型バッテリー(62kWh)を搭載したモデルもあり、航続距離は385kmとされている。
2021年モデルの価格は、40kWhモデルが2万5995ポンド(約398万円)から、62kWhモデルが3万445ポンド(約465万円)から。英国では、政府による2500ポンド(約38万円)のEV補助金の対象となっている。
車載Wi-fi、アップル・カープレイおよびアンドロイド・オートによるスマートフォンとの接続、IBSI(インテリジェント・ブラインドスポット・インターベンション)システムなどが標準装備された。
N-コネクタおよびテクナには、インテリジェント・リアビュー・ミラー(IRVM)モニターがオプションとして設定されている。
静かなEVならではのリスク
日産は、欧州仕様のリーフ向けに新しいAVASを開発した。「Canto(カント)」と名付けられたこのシステムは、加速時、減速時、後退時に歩行者や他の道路利用者に対して、音で警告を発する。30km/h以下で走行中に、モーターのような人工音が周囲に発せられる。
この技術は、EVのほぼ無音な状態が安全上のリスクになると指摘されたことから、2019年からEVに必須の装備となっている。
欧州日産の商品企画担当副社長であるマルコ・フィオラバンティは、次のように述べている。
「お客様の安全は、ハンドルを握る人だけでなく、クルマの周りにいる人にとっても重要です」
「世界の電動化が進むにつれ、この音は日産の特徴的なEVサウンドとして道路のサウンドスケープの一部となり、わたし達の目標である交通死亡事故ゼロに近づいていくでしょう」
日産はEVだけでなく、eパワー搭載車など日本で販売する各電動モデルにも、こうした車両接近通報装置を採用している。セレナeパワーなどが後退時に高い電子音を発するのはこのためだ。