【英国メーカーの戦い方】ケータハム 元日産の幹部が語る、ブランドの未来 EVセブン

公開 : 2021.07.14 06:05

メリットのあるパートナシップ

――ある種の野心を持って臨んだのでしょうか?

「グラハム(・マクドナルドCEO)は、EVについて議論を続けています。移行のためには技術的な課題もあります。しかし、わたし達にとっての課題は、同じ楽しさをEVでも提供することです」

ケータハム・セブン
ケータハム・セブン

「EVを作るべきかどうかを疑問視する人はたくさんいますが、わたしは必要だと確信していますし、運転することが楽しく、なおかつセブンであるという体験を提供することがわたしの優先事項なのです」

「この分野で提供するものが、セブンの歴史の上に築かれたものではないということにはしたくありません。わたし達は、その生のドライビング・エクスペリエンスを提供したいのです」

――ケータハムはパートナーシップからどのような利益を得ることができますか?

「パートナーシップは、何らかの相乗効果がある場合にのみ機能します。日産に在籍していたこの11年間、わたしはメルセデス、ルノー三菱と多くのビジネス関係を構築してきました」

「実は日産は、皆さんが知らないような数多くのOEM企業と仕事をしています。わたしの役割は、ZやGT-Rの仕事に加えて、そのような関係を構築することでした」

「パートナーシップのルートは、OEMの前進にとって非常に重要です。ケータハムのパートナーが誰であるかは大きな問題であり、お客様にとってプラスの相乗効果が期待できます」

「共通のバッテリー、共通のモーター、共通のサプライヤーを使用することで、より手頃な価格の製品を作ることができるのであれば、それは素晴らしいことです」

「パートナーと協力することのもう1つのメリットは、技術が実証済みで、信頼できるという保証を得られることです」

「これは非常に重要なことだと思います。わたし達は、協力してくれる人がいれば誰とでも話し合うことができます。わたしが入社して以来、意外なところからたくさんのオファーがありました……」

パワートレインの供給源は

――ケータハムは、ニッチな量産車メーカーとして、来るべき排ガス規制の免除を追求することができるでしょうか?

「確かに、それは議論の余地があります。しかし、当局にその主張をするのは難しくなっています。SMMT(英国の自動車製造販売協会)のような業界団体は、適用除外を求めるロビー活動を支援してくれますが、世界的に見れば、規制要件は誰にとっても厳しくなりつつあります」

ケータハム・セブン
ケータハム・セブン

「わたしは、ビジネスを前進させる方法としてこうした免除を計画することはできないと思います」

――フォードは欧州で内燃機関を廃止します。ケータハムはモーターを備蓄することができるでしょうか?

「わたし達は常に、使用できる最良のパワートレイン・ソリューションを検討しています。ケータハムにはさまざまなエンジンを使用してきた歴史があり、その数の多さには驚かされますが、フォードには独自の製品計画があり、わたし達は自分たちで作らなければなりません」

「そのためには、フォードや他の企業と一緒に、パワートレインの供給源を検討しなければならないでしょう。誰が、何を、どこで、いつ、ということを明言するのは時期尚早ですが、わたし達の製品に適した選択肢があるはずです」

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