【詳細データテスト】アウディQ4 e-トロン 洗練の走り 中庸な動力性能 物足りないプレミアム感
公開 : 2021.07.17 20:25 更新 : 2021.11.11 13:18
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
Q4の完成度が高い運動性は、EVの穏やかな洗練性と静粛性を求めるファミリーユーザーにフィットしている。騒音計測では、テスラ・モデル3と比較して、48km/hと80km/hでは2dB、113km/hでは3dB低かった。ジャガーIペイスも、少し前にテストした8万8000ポンド(約1232万円)のe-トロンSも、静粛性でこれを上回るものではなかった。
運転席はクッションが硬めだが、座面の長さも含めた調整幅が大きい。テスター陣は軒並み快適に過ごせた。オプションの20インチホイールと、前が50扁平、後が45扁平のタイヤを履いても、たいていの路面では静かだったが、荒れた舗装では、ややロードノイズが気になった。
路面状況を別にすれば、キャビンの穏やかな環境を乱しそうな唯一の要因は、フロントアクスルの動きだ。サスペンションに負荷がかかる大きめで鋭めの入力があると、唐突に打撃音が響いて、足元のすぐ近くまで迫ってきたように感じるのだ。
そういうケースは極めてレアだ。それでも、Q4がややアウディらしくないと思わされる要素のひとつに数えられる。