【競合比較】新型トヨタ・アクアとヤリス/ノート/フィット 売れっ子コンパクト
公開 : 2021.07.19 20:05 更新 : 2021.10.13 12:02
パワートレインと気になる燃費を比較
パワートレインは従来どおりに、アクアはハイブリッド専用車だ。
そういう意味ではノートの新型と同じ立ち位置であり、従来からガソリンエンジン車も用意するフィットやヤリスとは大きく異なる。
ハイブリッドシステムは刷新されていて、M15A-FXEと呼ぶダイナミックフォースエンジンを組み合わせるなどヤリスで採用された新世代タイプになっているのだ。
しかし注目は、「ハイポーラ型ニッケル水素電池」という新しいタイプのバッテリーを「B」以外のグレードに採用していること(「B」はリチウムイオンバッテリーを搭載)。それはEV走行領域の拡大となり、燃費向上に直結している。
燃費の数値は、もっとも優れる「B」がWLTCモード35.8km/Lで、「X」の34.6km/L、「G」や「Z」の33.6 km/Lと続く(いずれもFFモデル)。
ここで注目すべきは、この数字はヤリスの燃費トップグレードである「ハイブリッドX」の36.0 km/Lより控えめということだ。ここでもヴィッツ&先代アクアとは関係が逆転しているのである。
参考までに、フィットの燃費はもっとも低燃費の仕様で29.4 km/L、ノートは29.5 km/L。
燃費数値は独り歩きするべきではないのだが、実走行でも驚くほど燃料消費が少ないヤリスと並び、新型アクアも世界トップ水準といえるのは間違いない。
アクア/ヤリスは利あり? 価格を比較
最後に、価格の話をしよう。
新型アクアのFFモデルの価格は、198万円から240万円。
ボトムの価格はヤリスハイブリッドのベーシックグレードと同額だ。
ライバルをみると、ノートは202万9500円からで、フィットハイブリッドは199万7600円から。
これはほぼ横並びに見えるが、アクアとヤリスは「ディスプレイオーディオ」と呼ばれるタッチパネル付きのオーディオ(画面サイズは「Z」のみ10.5インチで他のグレードは7インチが標準)が標準搭載され、別途カーナビを取り付けなくてもスマホを接続すればナビとして利用できる。
それを含めて考えれば、ライバルに対してリーズナブルと判断していいだろう。
ちなみに駆動方式は、先代のアクアはFFのみだった。
しかし新型では先代にはなかった4WDも追加されたのでライバルたちに並んだ。システムは、後輪をモーターのみで駆動力を生み出す電動式の4WDだ。