【フルモデルチェンジ】トヨタ新型アクア 価格/サイズ/内装が判明 バイポーラ型電池に進化
公開 : 2021.07.19 13:30 更新 : 2021.07.19 14:04
新型アクア 内装
インテリアもエクステリア同様、クラスレスで上質なデザインとされている。
Aピラーを細くし、ワイパーの位置を下げ、三角窓を拡大し、ドアミラーを後方に配置するなど、良好な視界を確保している。
操作系・視認系は機能をひとくくりに集約し、シンプル・クリーンかつ上質な空間を表現。また、ソフトな合皮巻きのオーナメントやアームレスト、便利で快適な合皮パワーシートなどを採用することで上質なイメージに。
また、左右に液晶デジタルメーター、中央に4.2インチのマルチ・インフォメーションディスプレイを配したメーターパネルを全車に標準装備。ヘッドアップディスプレイもZには標準で搭載される。
ほかにも、ボックスティッシュなどを収納できる助手席アッパーボックスを装備し、センターコンソールには充電ケーブルを格納できるスライド式トレイを採用。便利でスマートな収納を実現している。
さらに、操作性・視認性に優れた10.5インチ大型ディスプレイオーディオをトヨタのコンパクトカーとして初採用(Zに標準装備、GにOP)した。
ホイールベースの延長により居住性が向上し、前後席の空間は20mm広げられている。ラゲッジスペースも容量は従来型とほぼ変わらないが、バックドアの開口長を75mm拡大したり、最大荷室幅を広げるなど、実用性を大きくアップしている。
新型アクア シャシー
シャシーは、TNGA(GA-B)プラットフォームをベースに、骨格結合構造の最適化や超高張力鋼板の採用などにより、ボディの軽量化・高剛性化を両立した。
サスペンションも新しくなり、フロントはマクファーソンストラット式。リアは二輪駆動(FF)がトーションビーム式、四輪駆動(E-Four)がダブルウイッシュボーン式を採用している。
ショックアブソーバーにはレクサス車などでも使われているスイングバルブ式を採用し、快適な乗り心地、優れた操縦安定性など、ひとクラス上の走りを追求した。
またTNGAの採用や吸遮音材の最適配置、エンジンノイズやロードノイズの低減、室内に入ってくる排気音の遮断、エンジン制御の改善でエンジン音を低減することなどにより、静粛性も向上。
高速走行時の会話明瞭度は、従来型より15%向上しており、乗車時・停車中の車内騒音は従来型より1dB改善されている。
新型アクア パワートレイン
新型アクアは従来型と同様、パワーユニットはハイブリッドのみ。1.5Lの直3ダイナミックフォースエンジンと電気モーターを組み合わせるが、駆動用車載電池にバイポーラ型ニッケル水素電池を世界初採用した。
これは、集電体の片面に正極、もう一方の面に負極を塗った「バイポーラ(Bipolar:双極)電極」を複数枚積層させてパックにした電池で、トヨタが豊田自動織機と共同開発したもの。
従来型のニッケル水素電池より集電体などの部品点数が少なくなるのでコンパクト化でき、従来型電池と同等サイズの場合、より多くのセルを搭載することが可能になる。
また、通電面積が広くシンプルな構造のため、電池内の抵抗が低減し、大電流が一気に流れるようになり出力を向上。従来型アクアに搭載のニッケル水素電池に比べ、約2倍の高出力を実現した。
そのため、従来型より加速はスムーズになり、EV走行領域も拡大し、車速が40km/hくらいまでモーターのみでの走行が可能に。エンジンでの走行領域が縮小したことにより、燃費も従来型より約20%向上し、上級グレードのZ、Gで33.6km/L(WLTC)を達成した。
エンジン/モーターはヤリスのものとパワースペック(発生回転数)も含めて基本的に同じだが、走行モードを「パワー+」にすると、アクセルペダルを緩めるだけで回生によって減速度を増大させ、滑らかに減速する「快感ペダル」をトヨタで初採用。ただし、アクセルペダルの操作のみで完全停止までできる「ワンペダル」とはならない。
それでも、同乗者に配慮した自然な減速感を追求し、アクセルとブレーキの踏みかえ頻度を抑え、ドライバーの負担を軽減しつつ意のままの走りを実現した。
駆動方式はFFに加え、アクア初のE-Four(モーターを1基追加し、後輪をモーターで駆動する)も設定された。