5ドアという利便性も魅力の1つ

2017年、一層アグレッシブなデザインになった、5代目FK8型シビック・タイプRが登場した。しかし、比較的控えめな見た目と手頃な価格で、英国では2015年から2017年に販売された4代目は現在でも注目度が高い。

477Lの荷室を備える、5ドアハッチバックという利便性の高さも魅力の1つ。FFのホットハッチとして、乗りやすいモデルともいえるだろう。特殊なクルマでもあり、ぞんざいな扱いをするオーナーが介在していた場合も少ない。

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フィル・クラフォード：ドリーム・オートモーティブ社代表

「われわれの会社が設立したのは、FK2型の時代でした。積極的なサーキット走行も可能でありながら、市街地に戻ればかなり落ち着いた走りも味わえます」

「タイプRは、多くの目的をこなせるファミリーカーです。走行会ではラップタイムを削れ、子供と一緒に買物にも出かけられる。完璧なオールラウンダーといえるでしょう」

「お客様の中には、スーパーカーのオーナーもいます。日常利用のクルマとして、FK2のタイプRを走らせているようです」

不具合を起こしやすいポイント

ボディ

ホットハッチだから、飛び石や擦り傷には注意したいところ。特にフロント周りのボディやバンパーの低い位置、スカート、リアスポイラーなど。きれいに見えても、修復歴の有無も確認したい。

エンジン

一部のクルマでは、ガスケットの不具合が生じ始めている。ホンダも認識しており、FK8型では改良が施されている。専門ショップでは、事前にヘッドガスケットの交換対応をしていることも。購入するなら、予防も兼ねて事前にチェックした方が良いだろう。

エンジン自体は堅牢で、定期的なメンテナンスを怠らなければトラブルフリー。車載コンピューターのメンテナンス警告には気をつけたい。タイミングチェーン駆動で、ベルト駆動ほどは心配しなくても良い。

ブレーキ

予め、高い負荷のかかるサーキット走行の経歴がないか確かめておきたい。クルマを直接観察した方がベターだ。

ブレーキパッドは高価だから、肉厚な状態か確かめる。ブレーキディスクは、指でななぞると表面のザラツキや消耗具合を確かめやすい。

事前にパッドの警告灯が点いていないかも確認する。試乗が可能ならハードブレーキングを試し、違和感や振動が出ないかも確かめたいところ。

ホイール

アルミホイールはガリ傷だけでなく、歪みや損傷がないか確かめたい。扁平率の低いタイヤを履いているため、管理状態の悪い路面や縁石でダメージを受けやすい。

タイプRのホイールは、英国では1本250ポンド（3万8000円）くらいで購入できる。装着するタイヤは、良い銘柄を選びたい。

画像　ホンダ・シビック・タイプR　4代目と現行の5代目　次期型シビックも　全77枚