【PHEV版登場】ランドローバー・ディフェンダー110 P400eへ試乗 日常に一層適合 前編
公開 : 2021.07.30 08:25
大抵の交通の流れに対応できるEVモード
P400eの車内は、基本的に新しいディフェンダーに準じる。大きめのボタンを含む操作系が、正しいと思える場所にレイアウトされている。耐久性は未知数だが、モダンなインフォテインメント用モニターもある。
ダッシュボードの無骨な造形など、初代ディフェンダーの流れをくむデザインが施されている。レトロ、という表現は適していないだろう。昔のように、露骨にネジがむき出しになっていることはないし、ドアもここまで立派ではなかった。
クルマに乗った瞬間から、ディフェンダーの幅の広さを感じ取れる。運転席と助手席との間は遠く、英国仕様では中央に補助席を設置することも可能。しかも初代ディフェンダーのように、ドアがすぐ横にある、ということもない。
リアシートの空間も広々。PHEV版では3列目シートの指定はできない。駆動用バッテリーを積む都合で、30mmだけだが、フロアが持ち上げられていることが理由だという。
PHEV版のダッシュボードに追加されたのが、EVモードのスイッチ。EVモードを選ぶと、内燃エンジンのAT車のように、ブレーキペダルを放せばクリープ走行を始める。変速は、動作を感じさせないほど滑らかだ。
アクセルペダルを深く踏み込み、キックダウンスイッチに当たるとエンジンが目覚める。141psの駆動用モーターの力感は、驚く程とはいえないものの、大抵の交通の流れには充分ついていける。速度は130km/hまで出せる。
高い速度で走るほど、駆動用バッテリーで走れる距離は短くなるわけだが。
この続きは後編にて。