【残念?当然?】開発が中止されたクルマ 53選 前編 愛されなかった乗り物たち
公開 : 2021.07.22 10:05
ボルボ480コンバーチブル(1990年)
1990年のジュネーブ・モーターショーでボルボが480コンバーチブルを発表したとき、ほぼ市販可能であると言われていた。オランダとベルギーで2台ずつ、計4台のプロトタイプが製作された。
しかし、このドロップトップの480を公開した後、ボルボは生産を行わず、英国のTWRと共同で後のC70コンバーチブルを生産する道を選んだ。
BMW M8(1991年)
E31型8シリーズに558psのV12エンジンを搭載したこのクルマの存在をBMWが認めるのは、ほぼ20年後のことである。このエンジンは、3.0Lの直列6気筒を2つ組み合わせて6.1LのV12とし、6速MTで後輪を駆動するものだった。
2つのバケットシート、レース仕様のブレーキ、威嚇的なボディワークを備えたM8は、BMWにとって魅力的なフラッグシップモデルとなるはずだったが、残念ながら実現しなかった。環境問題や90年代初頭の不況の影響を受けたと考えられている。
メルセデス・ベンツC112(1991年)
1990年にザウバーが製作したグループCレーサー、メルセデスC11の市販モデルとして開発されたC112は、ガルウイングドアとスーパーカー並みの性能を備えた初代300SLの精神的後継車だった。
ミドマウントされた最高出力405psの6.0L V12を搭載し、軽量化とエアロダイナミクスに細心の注意を払うことで、素晴らしい走りを実現していた(はず)。
しかし、発表後に700台以上の受注があったにもかかわらず、メルセデスは何に怖気づいたのか、モータースポーツに専念するために生産を中止した。
オペル・カリブラ・コンバーチブル(1992年)
オープンカーにするとさらに格好良くなるクルマがあるとすれば、それはヴォグゾール/オペルのカリブラである。カリブラの多くはフィンランドのバルメット社の工場で製造されたが、この独立系コーチビルダーが2.0L 8バルブエンジンを搭載したドロップトップのカリブラを2台製作したのである。
1台はテスト中に廃車になったと言われているが、もう1台は生き延びた。しかし、このプロジェクトが中止されて以来、多くのカリブラが様々な企業によってルーフを切り落とされてきた。