【残念?当然?】開発が中止されたクルマ 53選 後編 愛されなかった乗り物たち
公開 : 2021.07.22 10:25
ヴォグゾールVXライトニング(2003年)
ヴォグゾール/オペルが1999年に発表したVX220/スピードスターは、ロータスから派生したモデルで、この(GMとしては)過激なミドシップ・2シーター・ロードスターが会社のイメージを一新すると期待されていた。
しかし、VX220は、特にターボモデルでは絶賛されたものの、ヴォグゾールやオペルのイメージアップにはつながらなかった。
2003年、ヴォグゾール創立100周年を記念してVX220の後継が発表されたときには、市販化が期待されたが、結局生産されることはなかった。ただし、欧州本土ではオペルGTという形でVX220の後継が発売され、米国でもサターン・スカイやポンティアック・ソルスティスという名前で発売されている。
ダッジ・スリングショット(2004年)
8.0LのV10エンジンを搭載したマッスルカーがラインナップされているときに、100psの3気筒エンジンを搭載した2シータースポーツカーのアイデアは、少し馬鹿げているように思えるかもしれない。だが、もしダッジがスリングショットのコンセプトを製品化していたら、それは実現していただろう。
スマート・ロードスターをベースにしたスリングショットは、欧州でダッジを成功に導く可能性があったが、親会社のダイムラー・クライスラーは、スマートブランドのシェアを奪うことを懸念し、プロジェクトは棚上げされた。
フォード・フィエスタRS(2004年)
初代フォーカスRSで、フォードは新世代のホットハッチ愛好家に向けて、スポーツ性を高めることに成功した。実際、フォーカスRSは非常に優れていたため、152psのフィエスタSTがむしろ生ぬるいと思われるほどだった。
もし、193psのバージョンが生産されたらどうだろう?いかにも米国車らしいファットな合金ボディに筋肉質なオーバーフェンダーを備えているのだ。それが、2004年のジュネーブ・モーターショーで発表されたフィエスタRSコンセプトである。
しかし、フォードはフォーカスRSプロジェクトでの損失に悩まされていたため、フィエスタRSは中止された。
MG ZT-T XPower 385(2004年)
MG ZT 260がローバー75とMG ZTを合わせて883台量産されたのに対し、ZT XPower 385はワンオフのままだった。
ZT260はマスタングのクワッドカムを採用した4.6L V8を自然吸気で搭載していたが、XPower 385ではラウシュ(Roush)のスーパーチャージャーを装着して385psという爽快な出力を発揮し、0-97km/h加速を5秒以下で達成した。
2005年春のMGローバー社の閉鎖に伴い、385のプロジェクトも終了。2~3台のプロトタイプとともにたった1台の生産車が作られただけだ。