text & photo : Keith Blumel tranration : Hiroshi Yoshida (吉田 弘)
伝統のレトロモービルがパリで開催された。メイン・エントランスでは2台の速度記録車が観客を迎えた。いずれも巨大な航空機エンジンを積んだマシンで、1925年のサンビームと、1926年の“Babs”だ。その先にはマハラジャ愛用のクルマが展示された。地元のルノーは1914年の第一次大戦初期にマルヌへ兵士を運んだパリのタクシーと、50周年を迎えるR8、そして30周年のエスパスを持ち込んだ。このほかジャン・レデレがルノーと連動して製作した歴代のアルピーヌを特別展示。レトロモービル名物のパーツやカタログ、図書、モデルカーのブースは会場の周囲に配された、ヒストリックカー好きにとっては見逃せないイベントがレトロモービルだ。チャンスがあれば是非一度お出かけいただきたい。
ルノーはR8(ユイット)の50周年を祝い、ノーマルのR8ゴルディーニから当時のコンペティション・バージョンまでを持ち込んだ。
ルノーの祝い物はまだあり、ヨーロッパでモノボックスの先駆けとなったエスパスの誕生30周年を記念。幻のエスパスF1も登場。
ジャン・レデレが作ったアルピーヌの歴代のモデルが数多く展示された。フォーミュラ・マシンからA110、A210、A442が一堂に並んだ。
ポルシェはワークス体制でレトロモービルに参加。19ル・マン・ウイナーの917Kと911GT1に加え、550スパイダーを並べた。
メルセデス・ベンツは1914年型GPカーからW196ランス、C9、マクラーレンMP4-15、現在DTMを闘うCクラス・クーペを展示。
メイン・エントランスには2台の速度記録車が展示された。写真はリバティエンジンを積む1926年型“Babs"だ。
マハラジャ愛用のクルマが特別展示された。珍車と呼べるブルック・スワンカーと電気自動車のシグネットを並べてディスプレイ。
トレーデクス社は、フェラーリが使ったフィアットのトランスポーターに積込状態でフェラーリ330P4を展示し注目を集めた。
ルーカス・ハンニは250LMを含む3台の貴重なフェラーリと、素晴らしいアストン・マーティンを並べ、来場者の溜め息を誘った。
レトロモービルの楽しみは、膨大な数のパーツやモデルカーのショップを漁ることだ。ありとあらゆるものが揃うが、値段は高い。
日本では見ることのできない貴重なモデルが並ぶ。デイトナ・コンペティツィオーネの後ろには47GT、P2、ストラトスGr.4が。
今年から会場スペースが拡大されたため、より見応えのある内容となった。そのため1日では回り切れなくなってしまった。