BMW、トヨタと共同で2シーター・スポーツを開発
公開 : 2014.03.25 22:40 更新 : 2017.06.01 02:13
BMWとトヨタのアライアンスの最初の成果として、スーパーコンデンサ技術を使用した2シーター・スポーツが登場しそうだ。昨年後半にBWMの取締役会会長、ノルベルト・ライトホーファーと、トヨタの社長、豊田章男によって確かめられた話として、Z4の後継となるモデルが生産されるという。これは、今年1月のデトロイト・モーターショーで発表された、スープラの実質的後継モデルであるトヨタFT-1をベースとしたものとなるという。
新しいZ4の後継モデルは、フロント・エンジンとなる。しかし、FT-1コンセプトとは異なり、ダイレクト・インジェクション・エンジンとモーターを組み合わせた4WDモデルとなる。そのモーターは、ハイテクなスーパーコンデンサ技術を用いる。これは、トヨタのLMP1ル・マン・レーサーに用いられる技術だ。
この2シーター・スポーツは、プラグイン・ハイブリッド・システムを採用する。そして、キネティック・エネルギーを蓄えるために、スーパーコンデンサを使用する。リチウム・イオン・バッテリーではなく、スーパーコンデンサを使用する理由は、より早くキネティック・エネルギーを吸収し、かつ放出できるからだという。また、サイズ的にも小さく軽くできるのだという。
このスーパーコンデンサ・ハイブリッド・システムは、昨年のフランクフルト・モーターショーで発表されたヤリス・ハイブリッドRコンセプトで公表されたものでもある。前輪は300psの1.6ℓエンジンを搭載し、リアおよびフロント・アクスルを駆動するために3つの60psのモーターを備えたもの。合計出力は420psとなっている。新しいスポーツカーは、このヤリス・ハイブリッドRコンセプトに使用されるシステムをベースに開発が行われる。
BMWは、2.0ℓエンジンにこのシステムを結合する予定だ。駆動は、シーケンシャル・マニュアル・ギアボックス。トルク・ベクタリングも備える。
更にBMWは、i3やi8で使用したカーボンファイバー・ボディ・テクノロジーをこれに加える予定だ。関係筋によれば、スチールとアルミニウム製のフロアパンにカーボンファイバー・ボディが組み合わせられることになるとしている。
ちなみに、BMWとトヨタは、プラットフォーム・ストラクチャーと、ハイブリッド・ドライブトレインを共通化することも計画している。