【限定765台】マクラーレン765LTスパイダー 日本価格/スペック/内装を解説
公開 : 2021.07.28 05:45
765LTスパイダー ハードトップ
765LTスパイダーは、スパイダーという名称だがフルオープン・モデルではない。
ほかのマクラーレン車のスパイダー同様、リトラクタブル・ハードトップ(RHT)を採用し、オープン時でもリアウインドウまわりが残るタルガトップ風のスタイルとなる。
電動開閉式のリトラクタブル・ハードトップは1本のカーボンファイバー製フレームで構成され、開閉に要する時間はわずか11秒。走行中でも車速が50km/h以下なら開閉は可能だ。
静粛性も高められており、LTシリーズのスーパーカー初となるコンバーチブルだった675LTスパイダーの2倍にまで向上。
ルーフパネルは675LTスパイダーより大幅に長くなり、Aピラーの頂点が80mm前方に移動したため、ドアの開口部が広がり、乗降もしやすい。これを可能としたのが、驚異的な強度、剛性、安定性を誇るモノケージII-Sシャシーだ。これについては後述する。
また、下部構造だけでなく、上部もカーボンファイバーで構成されているため、構造材が完全なセーフティケージの役割を果たし、ウインドスクリーンまわりの補強が不要となった。これに加えて、タブに筋交いを増やす必要がなかったことも、クーペとスパイダーの重量差を最小限の49kgに抑える上で役立っている。
765LTスパイダー エンジン&シャシー
パワートレインには、765LTクーペと同じM840T型エンジンを搭載。
4.0LのV8ツインターボは、最高出力765ps/7500rpm、最大トルク81.6kg-m/5500rpmと、パワースペックは発生回転数も含めて765LTクーペと変わらない。
クーペ仕様より乾燥重量で49kg重い765LTスパイダーだが、専用のキャリブレーションによるエンジン・マネジメントシステムによって、最高速度は330km/h、0-100km/h加速は2.8秒、0-200km/h加速は7.2秒と、765クーペと同じ数値をマーク。
コクピットのアクティブ・ダイナミクス・パネルで。ドライブモードはコンフォート/スポーツ/トラックが選択できる。これにより、トランスミッションとサスペンションの特性を調整することができる。
765LTスパイダー用のカーボンファイバー製モノケージIIは、前述したように「モノケージII-S」と名付けられた。クーペ用モノコックと平行して開発され、ウインドスクリーンまわりを含め、ほとんどの構造部が共通している。
なお、リアにはカーボンファイバー製の支持構造がシャシーに接着接合され、これが横転時の保護機能を果たす。
ブレーキは最新世代のカーボンセラミック・ディスクと、F1からヒントを得た冷却機能付きキャリパーを採用。10本スポークのウルトラライトウェイトの鍛造ホイールに、ピレリと専用開発した専用タイヤを装着するなど、足まわりにも専用アイテムがおごられている。