【V12は生き残れない】ランボルギーニ社長 電動化と新モデルを語る 新時代の立ち回り

公開 : 2021.07.28 19:45

内燃機関継続の機会を検討

――ウラカンのV10エンジンは、ハイブリッド時代にも生き残るのでしょうか?

「ハイブリッド化が実現するのは2024年ですから、そのことについて話すのはちょっと早いですね」

ランボルギーニ・ウラカン・エボ
ランボルギーニ・ウラカン・エボ

「当社は2021年に集中しており、ウルティマエの隣に、V12エンジンとスーパーキャパシタを搭載した別のクルマを用意します」

「2022年には、ウラカンとウルスをベースにした2つの新モデルを発表し、2023年から2024年にかけて、ラインナップをすべてハイブリッド化する予定です」

――ランボルギーニがV6ハイブリッドを採用することは考えられますか?

「V12が当社のアイコンであることを考えると、これを維持することは非常に重要です。もし他のタイプのエンジンにチャンスがあれば、それを検討し、バランスのとれた決定を下すでしょう」

「しかし、当社は常に、ファンやお客様にポジティブな驚きを与えるエンジンを提供します」

――ウルスは、いち早く完全EVになるのでしょうか?

「最初のステップはハイブリッド化です。次に、合成燃料を利用して内燃機関を継続する機会が得られるかどうかを検討します。なぜなら、問題はパワートレインの種類ではなく、発生する排出ガスにあるからです」

「一方で、10年以内に初の完全EVとなる4番目のモデルの発売を見込んでいます。このモデルでは、ウルスは異なり、2+2のボディスタイルを検討しています」

スーパーカーだけのブランドではない

――電動化に関して、フォルクスワーゲン・グループ傘下の他のブランドと緊密に連携していますか?

「プラットフォームについては、確かに協力しています。ランボルギーニにとって何が特別なのかを見極めようとしているところです」

ランボルギーニ・ウルス
ランボルギーニ・ウルス

「一般的に、メーカーは常に『作る』と『買う』のバランスを考慮しています。DNAとして自身に近いものは作り、それほど重要ではないものは買う。そして、自分達が何を一番得意としているか、どちらか一方を選択することでどれだけ早く良い結果を出せるか、決めなければなりません」

「ですから、当社にとってグループとは、作ることと買うことの中間的な存在です。当社もグループの一員ですから、プラットフォームの開発にも参加します。その一方で、コストと品質の面で最適なものを選ばなければなりません」

――EVのランボルギーニがランボルギーニであり続けるには?

「時代は変わります。新しい世代が参入してきます。当社は、ブランドを2つのタイプのクルマに分けなければなりません」

「ウラカンやアヴェンタドールのようなスーパースポーツカーでは、内燃機関をできる限り存続させたいと考えていますし、日常的なドライバーズカーとしては、ウルスや新しい4番目のモデルのように、傑出したクルマを作らなければなりません」

「一見して、ウラカンやアヴェンタドールに慣れ親しんでいる人にとっては、ウルスのようなクルマはランボルギーニではないでしょう。しかし、当社はスーパースポーツカーだけに注力しているわけではありません。GTカーもあれば、エスパーダのような2+2もありましたし、LM002もありました。会社としては、いろいろなことをやってきたんです」

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