今でも通じるドライバーズカーとしての価値

ステアリングや全体の操縦性も、エンジンの質感に通じる。ホイールは19インチという大きなものが標準で装備されるが、クロ・エディションの乗り心地は穏やかでしなやか。

バランスに優れたグリップレベルで、しっかり路面を掴む。程よい手応えがあるステアリングも、反応は自然。シャシーは、引き締まった姿勢制御を常に保とうとしてくれる。

もしSUVに乗り飽きて、手頃な価格の、味わい豊かでダイナミックなファミリーカーに戻りたいと考えているなら、マツダ6を一考してみて欲しい。ただし、カタログ上のCO2排出量は低くいとはいえないけれど。

マツダ6 クロ・エディションは、穏やかで安楽な高速走行時のまとまりのある質感と、しばしばドライバーに喜びを与えてくれるコーナリングマナーを兼ね備えている。しかも、現実的な速度域で楽しめる。

丁寧に運転すれば、16.0km/L近い燃費を出すことも難しくない。取り立てて速く感じることはないかもしれないが、急いで帰りたい時でも充分なスピードは引き出せる。

以前なら、車重1.5tを切る自然吸気で164psの4ドアサルーンでも、ドライバーズカーとして高く評価された時代があった。マツダ6に備わるその価値観は、今でも充分に通じるものだと筆者は思う。

マツダ6 2.0スカイアクティブ-G クロ・エディション（英国仕様）のスペック

英国価格：2万9250ポンド（450万円）
全長：4870mm
全幅：1840mm
全高：1450mm
最高速度：215km/h
0-100km/h加速：9.4秒
燃費：14.9km/L
CO2排出量：152g/km
車両重量：1482kg
パワートレイン：直列4気筒1998cc自然吸気
使用燃料：ガソリン
最高出力：164ps
最大トルク：21.6kg-m
ギアボックス：6速マニュアル

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