【意外な?あのクルマも】新型トヨタ・ランドクルーザー300系 ライバル比較5選 

公開 : 2021.07.31 05:45  更新 : 2021.10.13 12:02

野性味が濃さがウリ ラングラーと比較

世界を代表するオフローダーといえば、先にも触れたジープ・ラングラーと比べないわけにはいかないだろう。

軍用車両にルーツを持ち、「ラングラー」としてのデビューは1987年。

ジープ・ラングラー
ジープ・ラングラー

意外に歴史が浅いと感じるのは、それまでは前身であり第二次世界大戦時に開発された軍用車から基本設計を継承していた「CJシリーズ」が長らく作り続けられていたから。

フルモデルチェンジを機に「ラングラー」と改名されたからである。

現行モデルの「JL」は、ラングラーとしては4世代目で2018年にデビュー。

快適性は大幅に高まり、衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全機能が組み込まれたのも、その歴史としては大きな出来事だ。

もちろん、悪路走破性が卓越しているのは言うまでもない。

しかし、現在販売しているランドクルーザー(最新の300系だけでなく70などが海外向けモデルも含めて)と大きく違うのは「野性味」だろう。

ラングラーは最新モデルであっても、ルーフを取り外してフルオープンにできる。

ドアも簡単に外せるし、その気になればフロントウインドウだって前へ倒すことができる。かつての特徴を、今なおしっかりと受け継いでいるのだ。

もちろん、日常的にルーフを外し、ましてやドアを外してフロントウインドウを畳んでいるユーザーなどほぼいないだろう。

しかしながら「やろうと思えばそれができる」ということがエモーショナルで、ファンを喜ばせる機能であることは否定できない。

そこが、ランドクルーザーと違うところだ。

意外な好敵手? 同門アルファードと比較

最後に、異種比較も展開しておこう。「トヨタ・アルファード」である。

アルファードは大型のミニバンで、価格帯は360万円~760万円ほど。

トヨタ・アルファード
トヨタ・アルファード

この記事で登場したクルマに比べると安く感じてしまうのだが、一般的にいえば十分に高額車だ。

にもかかわらず日本では毎月約1万台も販売されている、驚くべき超人気モデルである。

そんなアルファードは「ミニバンだからランドクルーザーのライバルにはなり得ない」と反応する人もいるかもしれない。

しかし「トヨタで売っている高額車で、3列シーターもある」と考えれば、意外にも同じ選択肢に入ってくるのである。

端的に言ってしまえば、違いは「快適性か、それとも走行性能か?」ということ。

乗り降りしやすくて3列目が広くて乗員全員が快適なのはアルファード。

一方ランドクルーザーはエンジンがハイパワーでオフロードを走ることができる。

それはちょっと強引なキャラ分けではあるものの、根本となるそれを理解してからでないと、トヨタ同門対決において冷静なクルマ選びはできないだろう。

記事に関わった人々

  • 工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。

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