【アメリカ熱狂的オーナー】 新型トヨタ・ランドクルーザー300、どう思う?

公開 : 2021.08.01 07:15  更新 : 2022.03.25 18:49

トヨタ・ランドクルーザーが300へ。海を越えたアメリカのファンは新型をどう思っているか取材しました。

ランクル300 米での販売予定はないが……

text:Kumiko Kato(加藤久美子)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

14年ぶりのフルモデルチェンジがおこなわれ、正式発表となる8月1日を前に7月1日から先行受注をスタートした新型ランドクルーザー300。

予想を大きく上回る人気となっており受注台数が2万台になった時点で受注を一時ストップしている。(8月2日に再開予定)

海外に向けて輸出されるランドクルーザー300 駐車場で船積みを待っていた
海外に向けて輸出されるランドクルーザー300 駐車場で船積みを待っていた    加藤久美子

首都圏のディーラーに話を聞いたところ、納車まで最低でも1年以上、グレードによっては2年待ちとなるモデルもあるとのことだった。

なお、受注を一時停止しているのはもう1つ理由がある。

それはトヨタ自動車の国内各完成車工場で8月以降、東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品供給不足により生産稼働の調整をおこなうことに関係しており、ランドクルーザー300を生産するトヨタ車体の吉原工場も含まれている。

同工場では8/5~8/6の2日間、第1ライン(トヨタ・ランドクルーザー300、レクサスLX)と第2ライン(ランドクルーザー70)が稼働停止となる。

ランドクルーザーは1950年代なかばから60年以上にわたって販売されており、アメリカにおけるトヨタ車の輝かしい歴史はランクルから始まっている。

日本以上のコアなファンも大勢おり、その熱量もオーナーとしての歴史も全米トップクラスといえるほどのアツいランクルファンに、ランドクルーザーの魅力と新しいランドクルーザー300について語ってもらった(取材協力:Toyota Owner’s and Restorer’s Club )。

日本車サイトを運営 ベン・シューさん

わたし(japanesenostalgiccar.comを運営)は2台のランドクルーザーを所有しています。

1台はFJ60(1986)、もう1台は80シリーズ(1997 40周年記念エディション)です。

ベンさんの所有する2台のランドクルーザー(左がFJ60、右が80系)
ベンさんの所有する2台のランドクルーザー(左がFJ60、右が80系)    ベン・シュー

わたしは長い間トヨタ車のファンで、最初の車は5MTのレクサスSC300でした。

その後、AE86、MX72クレシダ、A40セリカ・スープラを入手して現在も所有しています。

ランドクルーザーはトヨタのもっとも純粋なシンボルとなるクルマだと思います。

GR 86やGRスープラではありません。行きたいところに安全にあなたと家族を連れて行くパートナーとなるクルマです。

新しいランドクルーザー300シリーズに関しては、V8からV6ターボに移行したことで失望したアメリカ人もいましたが、元々ランドクルーザーは6気筒だったのでわたしはとくに気になりません。

ランドクルーザーの開発チームが「80シリーズ」を道しるべとして使っていることを知り、とても嬉しく思いました。

80シリーズはランドクルーザー最高の世代だと考えられているからです。

新型300がアメリカで販売されないことはとても残念です。

ランドクルーザーは、トヨタがトヨタモーターセールスUSAを設立した最初の年である1957年以来、ずっと販売されてきました。

アメリカで最も長い販売の歴史を持つトヨタ車でもあります。

ランドクルーザー300の販売はないにしても、次期レクサスLXの販売には期待しています。

ランドクルーザーの名前はなくてもLXはランドクルーザー300をベースにしているからです。

ランドクルーザー300のアメリカでの販売についてトヨタモーターセールスUSAが再考してくれることを願っています。

記事に関わった人々

  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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