【ワンメイク・ラリーマシン】ボウラー・ディフェンダー・チャレンジレーサーへ試乗 後編
公開 : 2021.08.12 19:05 更新 : 2022.11.01 08:53
走りっぷりには中毒性がある
ホイールコントロールは驚くほど素晴らしく、ステアリングは軽くコミュニケーション力豊か。ボディロールはするものの抑制され、トラクションも驚異的。ボウラーによれば、サスペンションのレートはもう少し煮詰める予定とのこと。
車重はノーマルのディフェンダーとほぼ同じ、2260kg。電子制御デフが省かれているにも関わらず、予想以上に軽快に向きを変えていく。コーナリング中にブレーキペダルを踏む力を変化させると、さらに回頭性が高まる。
試乗では、今まで運転してきたどんなクルマより積極的にジャンプすることができた。ボウラーが目指した親しみやすさも、チャレンジレーサーはしっかり備えているようだ。
2022年には、グラベルやヒルクライム、サファリなど多様なステージが組み合わされたチャレンジシリーズが開幕する。車両の購入費とイベントサポート費用を含めて、参戦には9万9500ポンド(1532万円)が必要になる。
金額としては、安いものではない。でも、そもそもモータースポーツは多くの費用が必要となるものだ。筆者の経験として、クルマに支払うだけの価値はあると思う。ボウラー・ディフェンダー・チャレンジレーサーの走りっぷりには、中毒性がある。
2016年まで開催されていた、初代ディフェンダーでのチャレンジシリーズに参戦していたドライバーのうち、7名が新しいチャレンジレーサーを購入したという。
もしイベントを走らなくても、チャレンジレーサーは公道走行が可能だ。ガレージに隠しておいて、友人を驚かせることだってできる。