【久しぶりのロングラン】トヨタGRヤリス(5) 長期テスト 半ドアになるリアハッチ
公開 : 2021.08.15 09:45
英国編集部の評価も極めて高いトヨタGRヤリス。ホットなラリーレプリカを日常使いすることで、クルマの魅力に迫ります。
積算1万4435km 荷室の容量は174L
先日、使わなくなったスタジオから額装された写真を沢山持ち帰る機会があった。リアに移されたバッテリーと四輪駆動システムのおかげで、トヨタGRヤリスの荷室は174Lしかない。通常のヤリスは、286Lある。
小さい荷室にすべて入るか心配だったが、リアシートを倒して問題なかった。ポスターサイズの写真、20枚ほどを載せられた。持ち帰った何枚かは、自宅のガレージに飾ることにした。
積算1万4778km 半ドアになりがちなリアハッチ
犬の散歩をする人が通り過ぎる。クルマの中から様子を眺める。いま筆者がいるのは英国南部、ドーセットの海岸だ。
ここ数週間は普段どおり通勤して仕事をこなし、平穏な時間を過ごすことができた。コロナウイルスが落ち着いている今こそ、クルマで遠出を楽しむ時だと気がついた。こんな時代だからこそ、ぴったりだ。
早速、誕生日プレゼントを郵送せず、小さなGRヤリスの荷室に載せて南部を目指すことにした。直接手渡すために。
GRヤリスの荷室は、ハリネズミ用の家や、化粧品を入れるバッグを載せるのには困らないサイズがある。小さい荷物だから、積めて当然ではあるのだが。
それとは関係なく気になっているのが、リアハッチはかなり強く閉める必要があるということ。優しく閉めて運転席に座ると、ダッシュボードに半ドアの警告灯が点灯していることがある。ボディのチリを見る限り、間違いなく閉まっていても。
ある日は、高速道路に入って10kmほど過ぎてリアハッチが半ドアだと警告灯が反応した。そこまで強く閉める必要があるということは、センサーの不具合なのかもしれない。
大きなリアミラー、ワイパーのないリアガラス
海岸に来ると、いつもとは違った気分になる。海に面して停めたGRヤリスの運転席から眺めると、フロントガラスの左側はリアミラーで大部分が覆われていることに改めて気付かされた。
社外品のミラーに交換しても良いかもしれない。運転席の着座位置を下げるキットも売られているようだ。もし自分で購入したGRヤリスなら、どちらも真剣に検討するだろう。
雨が降り出すと、後方視界もひどくなる。リアワイパーがなく、リアガラスに水滴が付くと、そのまま流れず一面を覆ってしまう。後ろの様子を確認できるのは、ドアミラーだけになる。
そんな後方視界は別として、GRヤリスは雨の日にうってつけ。ミシュラン・パイロットスポーツ4は、ハイドロプレーニング現象によく耐える。ドライ路面のように、トラクションは高い。
南部の郊外に広がる、幅の狭い道にも丁度良い。ミドシップ2シーターのようにエキゾチックなドライバーズカーの場合、狭く起伏に富んだ道は手強い相手になる。
しかし、高めの車高に充分なサスペンション・トラベルを備えるGRヤリスは、とてもコンパクト。新車で買えるモデルの中では、すこぶる相性が良い。
犬は可愛い。しかし散歩の後には、イチモツを拾って帰らなければならない。普段ならそうするが、今日は犬と一緒ではない。外が暗くなってきたので、フィッシュ&チップスを買ってから帰ることにした。