【最高の25年目のお祝い】ポルシェ・ボクスター 25イヤーズ 1250台限定 完売状態

公開 : 2021.08.13 08:25

ボクスターの誕生25周年を記念する特別仕様へ、英国編集部が試乗。GTS 4.0をベースとした素晴らしい仕上がりですが、限定台数は完売状態のようです。

コンセプトカーを彷彿とさせる記念仕様

text:Mark Tisshaw(マーク・ティショー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ポルシェは記念日にはうるさい。今年はボクスター発売から25年という節目。特別な意味が込められた、特別仕様がリリースされた。

このアニバーサリー・ボクスターがオマージュしているのが、1993年のモーターショーで公開されたコンセプトカー。今日まで受け継がれる傑作スポーツカーが誕生することになった、重要なクルマだ。

ポルシェ・ボクスター 25イヤーズ(英国仕様)
ポルシェ・ボクスター 25イヤーズ(英国仕様)

量産版のボクスターが納車され始めたのは、それから3年後の1996年。小さなミドシップ・ロードスターがわれわれの世界に降りてきて、四半世紀が経つ。そのおかげで、ポルシェの営業成績的にも美味しい記念モデルを、2021年に楽しむことができる。

ポルシェ718ボクスター GTS 4.0は、AUTOCARの試乗テストで満点の評価を得ている。1250台限定となるアニバーサリー・ボクスターもGTS 4.0をベースとしているから、素地に求める注文はない。

25イヤーズと名付けられた特別仕様で手が加えられたのは、主にルックスまわり。見事に仕立てられたGTS 4.0の魅力を歪めることは、ほぼないと考えていい。

この25イヤーズに与えられる専用装備で目を引くのが、1993年のコンセプトカーと同じネオジム・カッパーに染められた、20インチのアルミホイール。サイドインテークやエンブレム、フロントスカートなどにも、同じ色があしらわれている。

ボディ色は、こちらもコンセプトカーのカラーに似たシルバーの他に、ブラックとホワイトが用意される。試乗車は写真のとおり、シルバーだ。

白眉の自然吸気エンジンに6速MT

ソフトトップも、1993年の記憶をよみがえらせるレッドが組み合わされる。少し目立ちすぎると感じる貴兄のために、ブラックも選べる。表面には、ボクスター25のロゴがエンボス加工で施される。718という数字は、見た目上には存在していない。

インテリアも、コンセプトカーのイメージを強く意識したレッド。ソフトトップとコーディネートすると良さそうだ。加えて、同様にブラックが用意される。

ポルシェ・ボクスター 25イヤーズ(英国仕様)
ポルシェ・ボクスター 25イヤーズ(英国仕様)

ボクスター 25イヤーズを運転してみると、記憶の中のGTS 4.0と同じくらい素晴らしい。25年の歴史の中で、最も見事なボクスターだと思う。このドライビング体験の中心にあるのが、4.0Lの自然吸気・水平対向6気筒エンジンだ。

ドライバーに回して欲しいと訴えかけてくる。アクセルの操作に合わせてエグゾーストノートには破裂音が混ざり、思わず笑顔にしてくれる。

ドライビングモードをスポーツにすれば、そのままでも充分に感心させられるアクセルレスポンスが、一層鋭くなる。エグゾーストからは、さらに迫力のある咆哮が放たれる。

白眉の自然吸気エンジンに組み合わされるのが、6速MT。この水準の高性能スポーツカーに載るのは、最近では珍しい。心から歓迎したい。

シフトレバーのストロークは短く、クラッチペダルは少し重いものの正確。これらすべてが融合し、完全な没入体験を生み出してくれる。もしATがお好みなら、PDKも選べるのでご安心を。

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