【旧キャンプ場で新旧乗り比べ】正式発表前に試乗 ビッグマイチェン「スバル・フォレスター」
公開 : 2021.08.07 05:45
新旧比較 低速走行でも分かる走りの違い
端的にいえば、2台はまったく違うクルマに見える。
まずは、目が違う。
ヘッドライトのデザインは、先にフルモデルチェンジしたレヴォーグを彷彿されるコの字型に刷新された。
また、ヘッドライト内にあるターンランプがLED化され、キリリとした目つきになった。
さらに、ヘッドライト下部のラインが斜め下方向に至る流れを強め、大型化したフロントグリル部分との融合を図る。
フロントグリルは、スバルの原点である六連星をモチーフとしたヘキサゴン(六角形)を維持しているが、これまでより押し出し感が増している。
またフロントバンパーが15mm拡張され、LEDフォグランプ回りのデザインもスッキリしたタイプに変わっている。
フロントデザイン全体として、これまでよりも縦方向の流れが強調されている印象だ。
次に、走りだ。
今回はスバル里山スタジオ内を低速で移動するだけだったが、eボクサー搭載車としての走りの一体感としなやかさが増したことは実感できた。
筆者は2021年2月に、同じくeボクサー搭載の大幅改良前のフォレスターで信越方面へ長距離ドライブし、山間部での撮影取材をこなしてため、今回のような低速で短時間の走行でも新旧の差がしっかりと分かった。
シンメトリカルAWDとターボの相乗効果
スバル里山スタジオは、まさにひと山まるまるのスタジオであるため、まだ奥地まで整備が進んでおらず、そうした少々荒れた道ではXモードを活用しこれまで以上の乗り心地と安心感を味わえた。
また、資料によると1.8Lターボ搭載の「スポーツ」でも走りのチューニングがなされているとのこと。
今回の現場までの往復でも、1.8Lターボとの相性の良さを実感し、シンメトリカルAWD本来の走りを再確認できた。
これがさらにどう進化しているのか、今後の公道試乗が楽しみだ。
また、今回の大幅改良での目玉である新世代アイサイトについても高速道路などでの体験が待ち遠しい。
前述の2021年2月信越方面の長距離ドライブには、新型レヴォーグも一緒に連れ出したが、新旧アイサイトの差は歴然だった。
大幅改良されたフォレスターでは、渋滞時ハンズオンアシフトや、カーブ前速度制御、料金所前速度制御などを備えたアイサイトXの設定はないが、ハードウエアもソフトウエアも刷新された新世代アイサイトは、フォレスターに対する走りの安心感をさらに高めていることは間違いない。
国内SUV市場では今後、日産エクストレイルと三菱アウトランダーPHEVのフルモデルチェンジが待ち構えており、RAV4やフォレスターを含めた多彩な顔触れが出揃うと、ユーザーとしてはなんとも悩ましいところだ。