【奥深い】新型話題 トヨタ・ランドクルーザーの派生モデル4選
公開 : 2021.08.08 05:45 更新 : 2023.06.17 12:22
数々の伝説を残してきたトヨタ・ランドクルーザーが新型に。今回はランドクルーザーに設定された派生モデルを紹介します。
すべてを上質化 ランドクルーザー・シグナス
1998年12月、トヨタがランドクルーザーに特別なグレードを追加した。
英語で「はくちょう座」を意味する「シグナス」と名付けられたそのモデルのベースはランドクルーザー100系。
その高い基本性能と絶大な信頼性はそのままに、インテリアの上質感を引き上げ、一方でエクステリアを個性化。
トヨタは「プレステージ性をさらに高めたSUV」と位置付けていた。
インテリアで象徴的なのは、シート表皮だ。
通常のランドクルーザーにもレザーシートが設定されているが、それとは異なる、さらに肌触りのいいレザーを採用。
センタークラスターなどにはウォールナットの本杢目を使い、まるでラグジュアリーセダンのようなラグジュアリーな空間に仕立てられていた。
さらに装備面でも、パワーシートはもちろんのこと電動式のチルト&テレスコピックステアリングを搭載。
さらにはより広範囲にわたって日差しをカットできる2枚組のサンバイザー(前方と側方で同時に使える)の採用など、細かい部分まで通常のランドクルーザーと異なる仕立ても注目すべきポイントだ。
エクステリアは、左右それぞれが2分割となったヘッドランプが特徴的。
ランドクルーザー100の標準車とは明らかに違う顔つきになっていた、というよりは「差別化がきちんとおこなわれていた」というほうが正確かもしれない。
「ランドクルーザー100であって、ランドクルーザー100ではない」。シグナスはそんなモデルだったのだ。
実は80系時代から存在 レクサスLX
このモデルの正体はなんなのか?
実は、レクサスのラグジュアリーSUVである「LX」として北米で販売されていたモデル。
当時の日本はまだ「レクサス」がスタートする前だったので、ランドクルーザーの上位タイプとしてレクサス仕様のモデルが日本市場に投入されたのだった。
レクサス「LS」を日本ではトヨタ「セルシオ」、レクサス「GS」をトヨタ「アリスト」、そしてレクサス「ES」をトヨタ「ウィンダム」として販売していたのと同じパターンと考えればわかりやすいだろう。
ご存知のように、レクサス「LX」は、今では日本でもレクサスブランドから販売されている。
ワゴン系のランドクルーザーが200系から300系へとフルモデルチェンジしたので、「LX」もそう遠くないうちに新型に切り替わることになるだろう。
一方で日本ではあまり多く知られていないのは、「LX」はシグナスの世代より1つ前、ランドクルーザー80系の時代から展開されていたことではないだろうか。
1996年から「レクサス初のSUV」として北米などで販売されたのだ。
しかし、発売期間が1997年までと短かったこと、そして当時はまだレクサスのSUVの存在感が薄かったことなどから、販売台数はそれほど多くない。
ある意味「幻のランドクルーザー派生モデル」といえるかもしれない。